中学受験の下書き

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【その3/完結編】栄東特集。2020受験動向と受験生別の対策攻略

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首都圏人気の栄東中の特集、今回が最終話です。

●その前に

10月2日に東京都のWEBに『令和2年度 都内私立中学校入学者選抜実施要項』なるものが出ていて令和2年の私立中学定員情報がありました。

都内の私立中学校の募集定員ですが、

都内男子校、32校で定員が6234人

都内女子校、67校で定員が9662人

都内共学校、82校で定員が9797人

都内の私立中学校の募集定員って合計で25512人なんですね、意外に少ないと思いませんでしたか?栄東の出願数11000人、受験者数10000人とかの規模感って、都内私立共学校1学年の全定員と同じぐらいなのです。すごいと思いませんか?

 

●栄東 2020年受験日変更に伴い併願作戦に変化?

今年の受験では受験日は

1月10日A日程、1月12日東大Iの入試日でしたが、

来年令和2年度はご存じの通り東大Iが1月12日から11日に移動します。

1月10日A日程の合格発表は1月11日午前10時~なので、

今までは A日程の合否がわかった状態で12日の東大Iを受けることができましたが、今年からはできなくなります。東大Iは特待生を決める難関試験なのでA日程の合格を確保した上で東大Iに挑戦したい受験生が多かったかもしれません。


●栄東入学金延納について
 前回も書いた通り、栄東は受験生集めに対する情熱があります。学校としてのやる気とも考えらます。前受校の入学金払込日の話です。
 合格した後の入学手続きを首都圏の受験が終了する2月6日まで待ってもらうことが可能です。2月校の合否を確認した上で栄東の入学手続きを行うことができます。2月6日まで待ってくれない場合には、入学金などを払わないといけなくなるので経済的な負担は大きくなるので、地味にありがたいです。

 同じ埼玉で1月校として人気のある立教新座は入学手続きを2月2日17時までに行わないといけません。2月2日17時というと2月2日の合否はわかっていませんし、学校によっては1日の合否もわかっていない状態です。立教新座の合格を保持しておくには、40万円の入学金等を含む入学手続きを行わなければならなくなります。それ以降、別の学校への合格が決まっても返金はしてもらえず厳しいです。

 1月の前受校として人気のある浦和明の星も栄東同様、首都圏の発表後まで入学金の払込を待ってもらえます。学校としてのスタンスの違いですかね。

 

2020年受験動向

 応募者・受験者は大きな変化なく10000人前後を予想。11日への日程変更がどうでるか。数としては10000人前後か、微増か。
 倍率に関してもあまり変わらない。Aが6000~7000人の受験者で、約2000人が東大クラスで合格、約2000人が難関大で合格も変化がないと予想。B日程は加算点数が増えるが、B日程を受ける受験生はほぼA日程など他日程を受けているだろうから難易度的には影響は少ないと思われる。B日程が栄東1回目ならば大きく不利。

・受験対策、攻略

 出題傾向はA日程(B日程)でも東大I,IIでも大きくは変わりません。東大I、IIが思考力が必要な問題、記述問題が増えます。以下の対策は、A日程(B日程)用だとお考え下さい。

対策攻略は、2パターンの受験生のケースを考えます。多いであろう

(1)前哨戦、前受けとしての受験と、(2)本命または本命に近い受験です。


(1)合格可能性80%。前哨戦、受験本番への経験と自信を付けたい、志望順位が下位。合格予定だが入学の予定はない場合

 余裕度によりますが、原則として事前の対策はほぼです。対策しなくても合格できるぐらいに総合的な実力を高めてください。出来る限り対策ぜずに合格するようにしてください。対策は1月に入ってから最新の過去問を1回分のみだけ解いてください、合格点に届くとは思いますが、届かなかったらもう過去問をもう1年分としてください。
 国語、算数の2科目で150点ぐらい取れば問題ないと思います。
 過去問、2年連続で合格点に届かないことはないとはずです。点数に余裕がないようなら、それをすぐに塾の先生に見せてください。原因を分析できるなら親が見てもいいです。
 基本、横綱相撲で合格してください。しかし、試験当日にアクシデントが発生したら東大スライドを捨ててでも難関大合格を確実に取るような戦法に切り替えること。

国語か算数で失敗しがちな人、自信がない人は対策してもいいです。ただ貴重な勉強時間は極力本命に向けるべきです。対策したい場合は(2)から項目を選んで対策してください。

(2)栄東が第一希望・本命校、合格可能性が80%未満、落ちるリスクもある場合。

国語:近年大問4題で、知識2問、読解2問と知識分野が多く出ます。対策を行うこと。知識は今まで使っていたものでいいので、すきま時間を使って対策。あとは記述。記述は正答するのが理想ですがまずは粘り強く答案を埋められること。

算数:平面、立体図形、場合の数、規則性数列あたりが頻出。捨て問を作る場合はその見極めも気を付けたい。志望順位にもよるが、過去問は解いておき、復習も十分にやること。受験の基礎問題が多いので他校でも役に立つ。規則性、場合の数は難問というより数え出しが面倒なケースが多い。手際よく処理していくこと。


理科と社会は国語、算数と比較すると、配点がそれぞれ半分。理科と社会はそれぞれ4分野、3分野まんべんなく出題される。聞かれるのは受験では基礎的な内容だから、栄東対策というより、基礎を固めて、科目全体的な底上げで対応するイメージで。不得意分野があっても配点の少なさから他分野で対応できるケースも多い。


気を付けたいのは60分で理科と社会の2科目を解くと言うスタイルだ。過去問などを通じて解く順番は意識しておくこと。過去問を何回かやればなんとなく自分のスタイルができるはずだ。特定のルールにこだわる必要はないが、知識問題を手早く片付けて、社会・理科の記述問題や理科の計算時間を残すというのがやりやすいと思います。

 

・最後に

栄東は中学受験界で、独特の立ち位置です。1月10日の首都圏最初の受験校でもあり、最上位クラスの子から、ごくごく普通の子まで受験します。また、過半数が前受け、前哨戦という位置づけですが、埼玉県の受験生を中心に第一希望の受験生も多くいます。受験ですから何が起きるかはわかりません。前受け校ということから足元をすくわれることもあります。他の受験校対策との兼ね合いになりますが、前受け受験生は対策しすぎないこと、本命受験生はできる限りの対策を行うことがポイントになります。


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