サピックス偏差値と四谷大塚偏差値を比べてみた
最近ちょうどサピックスと四谷の9月分の偏差値が出たので比べてみました、という話題です。比べた結果が今日の記事です。
まずサピックスも四谷大塚も80%合格可能性を比較しています。
(1)まず80%偏差値とはなんぞや
10回受けたら8回合格できる能力?いや違います。
模擬試験参加者の受験結果を追跡して、同じぐらいの偏差値の受験生が10人受けて
8人合格する偏差値のことです。似ているようでも違います。
(2)母集団によって違う、模試によっても違う。
よく言われることですが、サピックスは難関中学狙いの人が多く、母集団の能力が高いので同じ能力でも四谷大塚より偏差値は低く出ます。
その受験する中学のテスト傾向、難易度が模試に近ければより正確な合格可能性になります。
(3)学校間の難易度差は考慮されない。
A中学の80%偏差値を出すときは、模擬試験のA中学の受験者と合格者の成績分布から統計的に算出されます。
B中学はA中学の滑り止め校、併願校とする場合が多いときでも、必ずA中学の80%偏差値がB中学の80%より高くなるかどうかはわかりません。あくまでA中学、B中学、それぞれで算出されます。
・模試受験者の中でA中学を受けた人が合格したか不合格になったかのみを追跡しA中学の偏差値を出す。
・模試受験者の中でB中学を受けた人が合格したか不合格になったかのみを追跡しB中学の偏差値を出す。
(4)サピックスと四谷大塚の偏差値の出し方の違い
・サピックスは男子と女子に分けず、偏差値を出しています。男子と女子で同じ点ならば偏差値も必ず同じです。
・四谷大塚は男子と女子に分けて、偏差値を出しています。一般的に男子の平均点が高いので、男子と女子で同じ点だったとしても、偏差値は男子なら50、女子なら52となるような女子の方が偏差値が高くでます。
(5)結果こうなった。
使ったデータは
サピックス2019年9月実施の第1回合格判定力サピックスオープンと
四谷大塚2019年9月実施の第3回合不合判定テストです。
サピックスの偏差値、四谷の偏差値、四谷とサピックスの差の順番です。
・偏差値差は3~11まで幅広い
たとえばサレジオ学院ではサピックス偏差値50に対し四谷が偏差値60と10の差があります。
公立一貫の横浜南では差は11と広くなっています。
一方、筑駒、渋渋(2回)、明明(1回)では偏差値差が3と小さくなっています。
・高い偏差値帯では偏差値差が小さくなる
まず男子。傾向としてはサピックスの偏差値が60以上と、高い偏差値帯では
四谷とサピックスの差は3~5ですが、(3と4が水色)
サピックスの偏差値が50近くになると、
四谷とサピックスの差が7~10と広がっています。(偏差値差、9,10が赤)
・早稲田系と明治系の偏差値
これは比較の話ではないですが。
一般的には、早大学院や早実の併願校として明大明治のように言われています。
つまり早稲田系を第一希望、明大明治を第二希望のように考えることが多く、
早大学院、早実に受かる子が明大明治を落とすということは稀です。
ただ、サピックス偏差値上は
早大学院(56)=明大明治1回(56)=明大明治2回(56)>早実(55)となっており、偏差値上はほぼ全部同じ、一番低いのが早実となっていて面白いなと思います。サピックス生は早大学院や早実は偏差値的にお得という理解をするケースもあると思います。
上でも書きましたが、学校間の難易度は考慮せず、学校単独でのデータ追跡の結果としてこうなっていると思います。
・2月2日3日は2月1日より偏差値が高めに出る
これはサピックス、四谷大塚共通に言えることですが、2月2日3日校の偏差値は2月1日校の偏差値より高くでる傾向があるようです。これは正確にはわかりませんが、定員の差、希望順位の差ですかね。
2月1日は他のどの日よりも定員が多く、一番入りやすい受験日です。そして2月1日を第一希望にしている受験生が最も多いはずです。このことが多少は影響しているのかなと思います。
まとめですが、サピックス・四谷大塚でも偏差値差に凸凹があります。理由は母集団の差とか模試の傾向の差とかいろいろな要素があるかと思います。自分の志望校の偏差値を他塾の偏差値表で確認してみると意外な発見があるかもしれませんよ。では。
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