男子は直前に伸びる説というのがあります。良く聞きますし、もはや常識ともいわれているような気がします。本当かどうか、受験終了の我が子のクラス状況と、過去の合不合のデータを調べてみました。
(1)身の回りの話
我が子(娘)が通っていた早稲アカのクラスの場合
結論から言うと、もちろん人による部分はありますが、男子のほうが伸びしろがあり、後半伸びる人が多いようにみえました。
特に最重要科目である算数。算数と並んで論理的思考力を必要とする理科は、男子が女子に追いつく、または追い越す傾向があったように見えます。
女子のほうがコツコツ型が多いので一気に成績を伸ばすのは男子よりは不得意かもしれないという印象。
また6年後半になると入試問題が演習の中心になります。それまでは、決まり切った型の問題が多かったのですが、入試問題は自由度が広く論理的思考力も必要になる問題が増えます。こういう問題は男子が向いているかもしれないです。
つまり6年の後半に解く問題というのは、男子が(比較的ですが)得意なタイプの問題が多いのかもしれないです。→よって後半伸びているように見える。
総合的に受験問題に対する適応力は男子のほうがあるかもしれないです。
ただ、実際の受験においては、別学はもちろんのこと共学でも男子、女子で別枠で合否を判定するケースが多いので、男子が伸びることがあってもそれで女子が受験で落ちやすくなる、ということはあまりないように思います。
(2)合不合のデータから
合不合は4月から12月まで全6回行われます。この6回で男子と女子の得点差がどうなっているか2年分調べました。
男子のほうが女子より平均点が高いのですが、男子が直前期に後伸びするのが本当であるなら男子と女子の平均点の差は広がる傾向になると思われます。調べたデータはこちら。
2017年、2018年の合不合のデータを調べましたが、
結論からいうと男子と女子の平均点の差は月を追うごとに広がることはありませんでした。どちらかといえば、差は縮まっている(=女子が男子を追い込んでいる)ようにも見えます。
第6回は12月なので、1月までデータを取るともっと傾向が見えてくるかもしれないですが。
(3)男子の後伸び説を支える説得力がある説明
男子後伸び説として、以下の2つのことがよく言われます。
・男子は集中力、体力がある。
男子はスポーツなどをやっていて受験勉強が出遅れる傾向もあるが、男子は相対的に集中力、体力がある。それゆえ、短期間であれば女子より体力的に無理が効くことがあるので学力を伸ばすことができる
・精神的な成長が遅い男子は後半追い込める
男子は精神的な成熟度が女子に比べて遅く、受験直前期に精神的成熟度で女子に追いついてくるので 学力も男子のほうが後半伸びてくる
(4)ということで、無理やりまとめ
経験的には男子が後伸びしてくる常識としても語られ実際娘のクラスでも男子の追い込みはありました。ただ合不合という統計的なデータとしては合不合の平均点などはそうなってませんでした。
このようになる理由を推測やらいろいろ考えてみてまとめてみます。
・『実は伸びているの一部にすぎない』説。全員が後伸びするわけではない、正確にいうと男子は後伸びする人も一部いる、その人が目立つのでイメージとして男子=伸びるという印象を持つが、伸びるのは一部で統計的に現れてくるほどではない説。
・『男子、体力、集中力で有利』説。(3)の通り集中力、体力の面で短期間に伸びる傾向がある
・『伸びるのではなく、直前は男子が得意な問題を解く機会が増える』説→受験期に解く問題は決まりきった型だけでなく思考力が必要な、切り口が違う問題も多くなってくる、そのような問題に対する適応力は元々男子のほうがある。
・『実際に伸びてるの模試終わった後』説。本当の男子の伸びは直前の12月の試験が終わった後の可能性も。
まとめるとこんな感じ。あくまでも身の回りとか、一般的に言われていることとして、男子のほうが伸びるというのはありそうだが、今回統計的な裏付けを取ることはできませんでした。
ちょっと何か見つけたらまたやってみようと思います。
後、最後に大事なこと。女子でも伸びる人は伸びますよ、性別差よりも環境差、個人差のほうがはるかに大きいと思います。
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