各塾から時事問題対策本(かつ予想問題集)が出ていますが、アマゾンなどの説明を見てもどれを買っていいのかわからないということはないですか?差がよくわからないと言うか…
今回、サピックス・日能研・栄光ゼミナールから出ている時事対策本を軽くみてきましたので、比較というか、感想みたいなのを書きたいと思います。
細かく見ていない部分もありますが、参考にはなるかと思います。では…
できれば実物を見て決めるのが良い
いきなりですが、各塾のもので好き嫌いが出そうなので、実物を見るのがオススメです。いろいろ違います。例えば、
・取り上げている題材の幅の違い
・文字の大きさ、間隔の違い、説明の量の違い。
・関連情報説明の有無、語句の説明の有無、地理・歴史・公民分野への関連付け
・写真・カラーページ・イラストの多さ。
これらの違いによって、「とっつきやすさ」も変わってきます。これもなかなかアマゾンで見てるだけではわからないんですよね。
では各塾の時事問題対策本を見ていきます。
サピックス「2021年中学入試用サピックス重大ニュース」
2021年度中学入試に向けて押さえておくべきニュース、社会や理科のテーマをわかりやすく解説する時事問題対策の決定版!
■私立中学校の先生のアンケート結果を踏まえつつ、私たちの生活に深くかかわるニュースや社会・理科で学ぶ内容とも密接に関連するニュース、話題になったテーマを厳選。
・サピックスは難関校を志望する人が多く「難しいのでは?」というイメージだったが、私としては読みやすかった。
・他の2冊より大判ということもあるが文字間隔もゆったり。カラーが多い。(ワタシのような老眼な人にもやさしい)
・3冊の中で解説している網羅している範囲が狭い。絞り込んでいる印象。語句の説明、関連知識の説明も少ない。
・(個人の感想として)内容が面白い、題材の切り口に興味が持てる。
・演習多め。言葉・知識を答えるものだけでなく記述問題も多い。難関校対策。
・巻末の一問一答カードも積極的に使いたいところ。使えそう。
・おすすめできる人→サピックス生、難関校受験生、時事問題に時間をかけたくない人、現時点である程度社会の点数が取れている人。
日能研「2021年中学受験用2020重大ニュース」
中学入試(社会科)に頻出する「ニュースをテーマにした問題」の対策用に、「2021年入試で頻出が予想されるニュース」を厳選し、「ニュース」と「ニュースに関連する社会科の基本事項」を解説した時事問題参考書。
・全体的にバランスはとれている。時事問題だけでなくその周辺知識も丁寧に説明している。資料集、用語集などもついておりおまけも充実。
・この1冊で時事問題だけでなく社会の他の分野もある程度網羅できる。
・説明や演習など全体的にボリュームが多めなので、そこをどう感じるかによって本の評価が変わりそう。
・この1年というよりここ数年の時事問題を取り扱っている。取り扱っている範囲も広い。
・おすすめできる人:日能研生、時事問題をある程度時間を使ってしっかりやりたい人。時事問題を軸にして歴史や公民など他分野の知識を深めたい人。
栄光ゼミナール「2021年中学入試用 重大ニュース-s社会&理科の時事問題対策」
本書は、2019年末から2020年9月までの1年間に起きた国内・海外のニュースを、小学生向けにわかりやすく解説した、社会および理科の時事問題対策用の学習書です。時事問題対策には必携の1冊!
・社会だけでなく、理科の時事も充実。
・文字の細かさとか関連事項説明の配置など参考書っぽく、好き嫌いが出るかも。
・マンガ・イラスト・写真が豊富。丁寧に説明。
・演習問題も充実。中堅校向き。
・おすすめできる人:栄光ゼミナールの生徒。中堅校受験者。他の時事問題対策本の補完的に。ざっと一通りやりたい人。
1冊買うとしたらサピックスか日能研のうち好きな方。日能研は説明が丁寧なのですが頭から1ページずつ読むと終わらなさそうにも思えます。参考書的な使い方かな。
サピックスの対策本には、コロナ禍の自粛警察の横行と、戦時中に見られた標語「ほしがりません勝つまでは」「ぜいたくは敵だ」は本質的には同じではないかという指摘についての説明がありました。自粛警察が試験に出るかは微妙な感じがしますが、時事問題の切り口として、面白いなと思いました。
今回はここまで。
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