中学受験の下書き

中学受験ブログ。勉強法、過去問、志望校対策、併願校戦略、受験データ分析、模試平均点予想などを行っています。誤字脱字が多めです。

【中学受験】通学時間を考えて志望校選びを行う

イメージ 1
志望校選びのときに、通学時間を考慮にいれると思います。2時間となるとやっぱり二の足を踏むのでは。ではどのぐらいの時間まで可能でしょうか。今回は通学時間を考えた志望校選びのお話をします。

(1)中学受験の通学時間ネタでよく言われること

『60分以内が望ましい』『平均60分』『限界90分』です。受験情報集めをやっているとこの辺りの数値がよく出ています。
ただ学校によったり、男女によったり、住んでいる場所によったりとさまざまです。

(2)志望校の限界通学時間は

70分未満が限界と考える保護者が6割以上。
70分~90分未満と考える保護者が2割ぐらいおり、結果として、8割以上の人が頑張って限界90分と考えています。というのはこのアンケートでも同様でした。

また、例えば桜陰、女子学院の入試要項/学校説明では以下があります。

桜陰 [入試要項]1時間位が望ましい。[学校説明会]90分を限度としてほしい。
女子学院 [学校HP]特別料金を必要としない公共の交通機関を使って90分以内。

(3)実際の通学時間は?

開成のHPに通学時間のデータがあります。
0-29分 13.6%
30-59分 46.9%
60-89分 32.7%
90分以上 6.9%
平均通学時間は60分弱と思われます。

海城[学校説明会] :平均60分
明大明治 [学校HP] :平均70分 スクールバス
吉祥女子[学校説明会] :平均60-75分
明大中野八王子 [学校説明会] :平均60-90分 スクールバス
国学院久我山 [学校HP] :中学平均51.3分 きっちり書いてあるところが自信あり、といったところか。

平均として見るとやはり1時間ぐらいといったところでしょう。
最寄り駅からスクールバスを使うところだと、75分ぐらいと思います。

学校説明会だと、広範囲から通っています。新幹線で元気で通っている生徒もいます。といったアピールとか多いんですよね。
だから気持ち短めに説明しているような気がしてならない。

(4)通学時間30分は偏差値5に相当するといっている人もいる、らしい

偏差値60の人が
・30分で通学できる偏差値60の学校
・60分で通学できる偏差値65の学校
・90分で通学できる偏差値70の学校
が同じ価値だそうです。私はそうは思いませんが、根拠をもってそう考えている方もいるようです。
 
(5)女子の通学時間は男子の通学時間より短い

ベネッセ 通学時間を考える(https://benesse.jp/juken/200807/20080722-1.html
志望校の平均通学時間のデータがあるが、女子の方が短いようですが大きな差ではありません。数分差といったところでしょうか。
男子の場合は難易度が高い学校ほど通学時間が長くなる傾向があります。
あの難関校なら遠くても通う価値あり、という判断でしょうか。

(6)通学の負荷は時間だけじゃない。

・下り電車だったら混雑しないし気持ちに余裕がでる、座れる場合もある。
・乗り換え回数が少ないと楽。
・交通機関によって身体の負荷は違う。徒歩が長いとそれなりに大変。

(7)最寄り駅に超近い学校を選ぶと比較的遠くからでも通える

開成、桜陰、雙葉、女子学院、豊島岡とかは最寄りの駅から2,3分ですよね。
雙葉は乗り入れが多い四谷駅から見える場所ですよね。駅から近い学校だと比較的遠くからでも通えます。

(8)スクールバス

スクールバス使用の明大中野八王子のHPには以下のように書いてます。
===
本校の始業時間は8:45ですが、ほとんどの生徒がスクールバスを利用しているので、バスの中から学校が始まるような感覚があるかもしれません。
(もちろん交通事情等でバスが遅れた場合には、遅刻扱いになることはありません。つまり、バスに乗車した時点で登校したことになります)
===
・スクールバスを使う学校は通学時間が長くなるが、基本このルールです。バス停に着くまでが通学、バス乗車以降は登校済なので、
→通学負担の度合いが減る。

(9)我が家の場合

通学時間が70分以上90分以内となる学校を2つ受けていました。
やはり魅力的な学校が遠くにあるという状況はありますし、ウチの場合、埼玉の学校への通学時間はやはり長くなります。

(10)住んでいる場所によっては通学可能な学校の数が限定される。

これはウチですね。1時間以内だと行ける学校がかなり限られます。家から最寄りの駅までそれなりに時間がかかる人もいると思います。
そういう人は通学時間を少し伸ばして考えたほうがいいですね。
逆に23区内で駅近くの住んでいる方は1時間内で多くの学校から選択できると思います。

(11)その学校でないとダメな理由があるなら長時間通学でも検討

結局その学校でないとダメな明確な理由があるかということですね。
・将来行きたい、行かせたい大学の付属である。
・そこでしか学べないカリキュラムがある。
・そこでしかやれないクラブ活動がある。

多少の進学実績の差や感覚的な校風の差というなら通学時間が短いほうがよさそうに思います。

(12)結局、この通学時間問題どうする?

・目安をつくる

ご家庭の事情、お子様の性格などによって、だいたいの目安をつくるのがいいと思います。
例 基本70分以内、特に行きたい学校90分以内。どうしてもの事情がある場合100分以内。等々。

・気になる学校なら説明会に行く。

通学時間が1時間以上の場合でも、ある程度(約1時間半ぐらい?)であれば、まず学校説明会に行くべきだと思います。
説明会ではどのあたりからどのぐらいの通学時間で通っている人が多いか説明があると思いますよ。
学校説明会に行けば実際の通学経路を体感することにもなりますし。

・子供の意見も聞く

通学時間が長いのは大変な面はあるが、通学時間への耐久性は本当に個人によります。
本人に行くという意思があるなら、ある程度の時間までなら行く前提で検討していいのではないでしょうか。
本人が難しいようなら優先度を下げたほうがいいと思います。実際に行くのはお子様ですから。

最後に、偏差値、校風、共学別学、志望校選びにはさまざまな切り口があります。
通学時間もその一つです。最初から限定するのではなく、ある程度通学時間を長めでも候補に入れておき、
学校説明会などを通して絞り込んでいくのがいいと思います。