中学受験の下書き

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9月入学はなぜ実現できなかったか?

 安倍首相が、新型コロナウイルスによる学校休校の長期化を受けて検討していた「9月入学」を事実上断念したという報道がありました。本ブログでも何度も取り扱った9月入学問題、制度自体よりもそれ以外に要因があったような気がする。今回は私見も踏まえて書きたいと思います。

最初の段階から実現は「ない」と書いていた

最初に記事にしたのは4月28日ですね。

基本的に「ない」と書いてますね。これはメリット・デメリットという点でもありますが、本気でやる気がないというのが要因でした。4月の段階で「9月入学ができない」という理由を7つ書いていますので、振り返りながら、どうして断念することになったか、今日6月1日のコメントを加えながらえたいと思います。

9月入学が実現できないと思った理由

①コロナ収束の時期がいつになるかわからない。2020年9月に収まっているかは不明。
6月収まってくると、もう9月入学はいいんじゃない?という雰囲気を感じます。教育現場からのネガティブな意見も出てきて盛り上がりにかけてきたという印象です。

②社会的な影響が大きく、率先してやる人がいない。意見やコメントを出す人は多いが制度を本気で変更しようとする人がいない。
→最初の一報から率先してやる人は誰もいませんでした。それ以降も本気の人は出てきませんでした。安倍さんはやりたかったみたいですが主体性がない人なので。

③メリットはあるが、コストや関係者の負担などデメリットもある。コロナ禍の中、この制度改革を進める優先度が他より高いか?圧倒的にメリットが多いとなれば可能性はあがるが現状圧倒的とまではいかないと思う。
→これ五分五分ではダメです。8対2か9対1ぐらいでメリットがないと。各種報道からすると、当初こそ9月入学でいいんじゃない?と言う人は多かったですが、学年の区切りが変わるとか、懸念事項が多く、現場からも、学生からもネガティブな反応が多かったようです。支持したのは現役の受験生ぐらい?また、経済がピンチなのにまた予算が必要になるところもキツイ。

 

④9月入学のためには法改正が必要になる可能性が高く、2020年に適用するには時間がなく難しい。コロナ問題でてんやわんやのときにその議論がされるとは考えにくい。
→2021年に適用という可能性はありましたが、コロナ収束が進んでくると9月入学に変える必要ないんじゃないか…というようになっているような。今の4月入学に致命的な制度上の問題がない、というのもあったかもしれません。

⑤萩生田文科のコメントを見ると後ろ向きだと思います。率先してやる気なし。決める権限が大きい人のコメントほどネガティブ、慎重な印象がある。まぁ当然かもしれないですが。ただ、野放しにして、何もやらずに「結果として」9月入学以外の選択肢がなくなる可能性ならまだあるかもしれない。

萩生田光一文科相は4月28日の閣議後会見で、新入学と新学期のスタート時期を9月に変更する考え方について、「確かにメリットがいろいろある」と述べ、文科省内でシミュレーションを重ねるなど検討状況を明らかにした。同時に、「文科省だけで完結する問題ではない。入試や就職活動など社会全体で考えることが必要だ」と指摘。「オールジャパンで『子供たちの学びを確保するためには、もうこれしかない』と、本当に一緒に考えてもらえるなら、一つの大きな選択肢になってくる」と踏み込んだ。

 →萩生田さんはビックリするほどやる気がないですね。この方がいる間は改革はないと思います。9月入学とか以前に教育に対してのやる気がないように思えてしまいます。教育を本気で良くしたいという人に文科相はやってほしい。
 この方「身の丈に合わせてがんばって」発言でバッシングを食らっているのでもう思い切ったことはいいにくいし、今後も言わなさそうですね。


⑥日本は世界的に思い切った制度の変更は変更はしにくいし、できない傾向がある。コロナ関連も打つ手が遅いにぬるいと言われている。「9月入学」だけガシガシ進めるとは思えず、必要性も(他のことに比べると)大きくない。これが他の国だったらまだ可能性はあり。
→日本のようにいろいろな調整が必要だとやはり時間もかかるし、変化しにくいというところでしょう。国民性なのか仕組みなのか。

⑦日本は基本的には教育よりも経済が優先されており、経済的なメリットには結びつかないので教育関係者以外に同意を得ることは難しい、、、かな?
→経済は6月の今でも厳しいですね。店がようやく開けられるぐらいで客足が戻るかどうか不明。戻ったら戻ったで密問題になる。今後も経済活動がどれほど盛り上がってくるかは不透明です。教育はどうしても後回しになりますね。

じゃ問題点をどうすればいいのか?

9月入学が出てきた背景を考えます。

①休校により授業が遅れている。大学・高校受験の範囲がおわらない。

②9月入学にすることにより、国際標準の9月入学になれば、海外の大学に留学しやすくなり、海外からの留学生も増える。

①については、やれることとしては、中学、高校、大学にもよりますが、範囲の調整や評価方法に柔軟性を持たせる程度ぐらい。6月授業開始なら未修範囲はほとんどでないと思います。受験の準備不足は出てくるかも。
 一方、コロナ休校をチャンスと成績を伸ばしている子も少なからずいるので難しいです。現役に一律加点とかは難しいと思います。

②留学のしやすさ、外国からの留学のされやすさ。4月入学だけでなく、9月入学の定員を増やすなど大学の入学時期に多様性があっていいと思います。大学卒業後の入社時期も4月だけでなく、いつでも入社できるようにすればいいかな。

 

さいごに?

 9月入学はまずは断念となりましたが、入学時期や選抜方法の多様性は検討していっていいとおもいます。あと個人的には留年や飛び級など能力に合わせた教育をやっていいと思います。能力に合ってない、もしくはやる気がない学生が多すぎるような気がします。

 

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