今、私立中学は複数日複数回受験できるところがほとんどです。
例えば、広尾学園や三田国際などの新興校は午後受験も合わせて4回ぐらい受験可能です。定員を細かく分け午後受験も行うと受験者数も多くなりますし、難易度も上がる傾向があります。
そんななか帰国生入試などを除いて通常1回しか受験できない首都圏の私立中学を調べましたが21校ありました。(他にあれば教えてください)
1回しか入試日がない学校について考えます。
ちなみに、首都圏に290ぐらい私立中学があるのでた全体の8%ほどということになります。国立公立だと逆に1回受験の学校のみなのですが基本です。
男子校:開成、麻布、武蔵、慶應普通部、駒場東邦、早大学院、浅野、栄光、
女子校:桜蔭、女子学院、雙葉、フェリス、白百合、立教女学院、横浜雙葉
共学校:早実、早稲田本庄、慶應中等部、慶應藤沢、青山学院、創価
以前調べたときには早稲田本庄が抜けていましたので追加してます。
早稲田本庄は埼玉にあっても入試日が1月ではなく2月1日だけなんですね。
ではこれらの21校が1回しか入試をやらなくて良い理由を考えます。
1回だけで十分受験生が集まる
全体的にいえることですが、人気校が多く1回で十分と考えていそうです。
男女の御三家+早稲田系・慶應系の6校。他も人気校ばかりです。
もともと複数回入試は受験機会を増やし受験生を増やすのが目的で
導入されているところが多いので、1回で受験生が集まれば問題はない
のかもしれないです。
キリスト教系学校の割合が高い
男子校:栄光、
女子校:女子学院、雙葉、フェリス、白百合、立教女学院、横浜雙葉
共学校:青山学院
他にも創価も創価学会が母体となっている宗教とのつながりが深い学校です。
キリスト教系の学校は全体的に入試日が少な目かもしれないです。
サンデーショックとのかかわり
キリスト教系の学校が多いのはサンデーショックが影響しているかもしれません。
入試日を2日にするとそれだけサンデーショックになる可能性が増えますので。
上のキリスト教系の学校でサンデーショックで入試日がずれるのは
女子学院、立教女学院、横浜雙葉、フェリス、青山学院の5校。
キリスト教系でも雙葉、白百合、栄光は日程が過去ずれていないようです。
1回の入試日が2月1日以外の学校
浅野(3日)、栄光(2日)、白百合(2日)、慶應中等部(3日)、慶應藤沢(2日)、
青山学院(2日)の6校のみです。
浅野、慶應中等部は2月3日の入試日のみです。
入試の前倒しが進み2月2日までに生徒を確保しようとしている学校が多い中、
3日だけが入試というのは特徴的です。
慶應中等部は他の慶應系と入試日が重ならず併願可能になっています。
浅野は栄光・聖光など神奈川の人気校の入試日が影響しているのでしょうか?
浅野中学って、神奈川御三家ではあるが、第一希望ではない併願校としての受験者も多いイメージがある。
— 中学受験の下書き (@jukenshitagaki) 2019年11月27日
入試の前倒しが進む中、2月3日の1回入試を守り続けているのがなんかすげー硬派だと思うのです。
慶應系は人気校であり強気の1回
慶應系はいずれも1回の入試だけです。
早稲田系も早稲田中学を除いて早大学院、早実、早稲田本庄は1回だけ。
これらの学校は「本当に来て欲しい人」に来て欲しい学校ともいえるかも。
慶應は慶應中等部、慶應藤沢は2次試験が別日で面接と体育実技があるので
複数日の入試設定をするには学校の負担が多そうです。
ここ数年で複数回に移行したところもある
桐朋、香蘭女学校、暁星などここ数年で入試回数を1回→2回と入試日を増やした学校もあります。やはり1回の入試だけで受験生を集めるのは大変なのかもしれないです。
今回はここまで。