中学受験の下書き

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箱根駅伝が中学受験で大切なことを示唆していた件

箱根駅伝と中学受験

1月2日3日に箱根駅伝が行われました。結果は大逆転で駒澤大学の優勝でしたが、今回の箱根駅伝は来週から始まる中学受験でもとても大切なことを示唆していたと思います。

2021年箱根駅伝ざっと振り返り

・総合優勝は往路3位の駒澤大学、執念の大逆転総合優勝

・往路優勝は伏兵の創価大、波に乗り9区までトップを維持。総合2位の大健闘

・優勝候補青山学院まさかの失速、往路12位、後半追い上げ復路優勝総合4位

・優勝駒大のスポンサーは日能研

・森アナ名実況、10区で抜かれた創価に「2位で悔しいと思えるチームになった」

今回は青山学院のブレーキ、創価の躍進について書きたいと思います。

実は、中学受験の役に立ちそうなことはこれ以外にもいろいろありました、

・健康管理の大切さ、とか

・「悔しいと思えるチーム」 →これ受験でもそうでは?、とか

・大逆転の駒澤大学のスポンサーが日能研だったとか

他にもまだまだあったと思います、また機会があれば紹介します。

青山学院・創価に学ぶ「流れの重要性」

大本命の青山学院が往路で12位のブレーキ

事前の予想では青山学院の優勝が予想されていました。

『1万メートルで(エース級と言われる)28分台が10人越え、層が異常に厚い』

『過去6年間で5度の優勝、例年通り、それ以上?に今年は強い』

他にも説得力のある青学の強さの要因が事前に語られていました。往路・復路とも走力のあるメンバーが並び優勝候補の筆頭です。しかし実際には往路12位となってしまいました。

駅伝は個人戦の集合、なぜ全員が失速する?

まず駅伝とは?

駅伝は、個人で1区間ずつ単独で走り、その足し算で勝敗が決まる競技です。個人ベースでは不調な人もいるかもしれませんが、しかし不調の人が出ても他の人が普段通り走れば青学の力があれば上位に来るはずです。

個人戦の集合いう特性からして、野球でいうエース不調というのとは違います。

個人戦でも1本のタスキをつなぐスポーツ

ただ駅伝は個人戦でも「ヨーイドン!」でチームの10人が同時に走ってその合計タイムを競うというスポーツではなく、10人がタスキをつなぐ、往路だと5人がタスキをつなぐ競技だということです。

個人戦でもありながら、前の走者の走りを受けて、次の走者が走るという「流れ」があります。前の選手の不調が、次の選手に伝染してしまうということもあるものです。

つまり良い走りは後ろの選手に良い影響を及ぼし、逆に不調な走りは後ろの選手にマイナスの影響を及ぼしてしまうことがままあります。

青山学院、往路、序盤つまづき流れをつかめず12位に低迷

青山学院往路12位 区間順位(1区~5区)は6位-14位-14位-4位-17位

最初のつまづきが後の選手に伝染してしまいました。

駅伝は始まってしまうと中断がないので、流れをひきずりやすい面もありそうです。

野球でいう攻守交替や、タイムアウトがありません。

結局、青山学院は序盤のつまずきが伝染して往路12位でゴールしました。

青山学院、復路、リセットし怒涛の追い上げ復路優勝、総合4位に。

青山学院復路 優勝 区間順位(6区~10区)は3位-3位-3位-2位-4位

復路、日が変わったことで気持ちがリセットできたのか、怒涛の追い上げで総合4位。悪い流れを断ち切り良い開き直りができたのだと思います。

もちろん、監督の話も気持ちの切り替えについての話があったはずです。

そこで吹っ切れた部分もあったのでしょう、本来の力を出した

復路は優勝し、総合でも4位に食い込みました。

ちまみに青学ぐらいの選手層だと往路も復路も実力者がならぶため、

本来の実力は往路と復路では差がありません。

ポイントは

序盤に流れをつかめないと、悪い流れが伝染し(箱根選手でも実力を出すのは難しい

悪い流れが断ち切れ、気持ちがリセットできると、本来の実力を発揮できた。

ということです。

流れというのがどれほど大事かわかっていただけるのではないでしょうか? 

いい流れをつかんだ創価大学

青山学院の真逆だったのが創価大学です。

選手の層も薄く10位以内に予想するメディアもありませんでした。

しかし1区2区の好走で「これはやれる」という自信が出てきたのではないでしょうか?4区でトップに立ち、以後9区までトップを維持しました。

序盤に良い流れを作るとその良い流れが伝染するという例です。

最後は駒澤大学に抜かれはしましたが、メディアの予想をくつがえす大健闘の2位でした。

中学受験、2月1日~5日にも流れがある

随分長い前置きになってしまいましたが、中学受験の2月1日~5日にも流れがあります。もっといえば1月~2月5日までが全体的に微妙につながっているイメージです。

中学受験するのは12歳の小学生

受験するのは小学生、12歳なのです。箱根駅伝を走る選手よりもはるかにメンタルコントロールでは劣ります。自分で制御するのはなかなか難しいものです。

流れにのれば本来の力、場合によってはそれ以上を発揮しますし、のれないとなかなか厳しい受験となってしまうかもしれません。

2月1日~5日は連続受験となるケースが多い

『2月1日の受験で力をだせないまま終わってしまい、その流れを引きずってそれ以降も、流れを立てなせないまま受験が終わってしまう』

考えたくはないですが、実際にありうることです。

試験の一つ一つは点ですが、それが繋がって線となり前の流れが今後の試験に影響を及ぼします。

悪い流れで受験すると、合格可能性はグッとさがります。

大学受験と異なり中学受験は2月1日~5日の短期決戦です。

2月1日~3日は連続、人によっては5日まで連続受験という人もいるでしょう。

午後受験まで入れると、怒涛の毎日連続試験となります。

受験結果を確認してすぐに午後受験に向かうというケースもあるでしょう。

逆に流れをつかんで勢いにのればチャレンジ校の合格可能性も上がります。

良い流れがつくれるか

2月受験が本命の場合、いかに2月1日をむかえるか、

2月1日~5日をいい流れで受験できるかが勝負になります。

勢いがつけば力を発揮しやすくなります。

たとえば、受験の不合格にも完全な実力不足からまさかの不合格までいろいろありますが、流れがつかめず本来の力を出せなかったというケースは割と多いと思います。 

1月受験の意味

私は2月本命でも1月受験を薦めているのは、慣れはもちろんですが、

2月に向けた流れをつくるという意味もあります。

2月に向けて盛り上げていくイメージです。

仮に1月に失敗しても立て直す時間は十分にあります。

そしてその立て直しの経験は2月に活かすことができます。

合格可能性の勘違い

入試を点としてしか考えずに、流れやそのつながりを勘違いしているケースがあります。よくある勘違いとして

「合格可能性の50%の学校を2校受ければどちらか合格するだろう」

という考えはとても危険な考えです。

確率論でいえば、2校合格25%、1校合格50%、0校合格25%、

つまり25%の確率で2校とも不合格になります。

しかし実際は、勢いの要素が加算され、流れに乗って2校合格、

流れに乗れず1校も合格しないということが多いものです。

1校不合格になると、また落ちるのではないか、

失敗してしまうのではないかという心理的要素が働いて、

力が出せないまま2校目が終わってしまうという流れは

最も避けなければいけません。

2校目だと影響はまだ少ないですが、3校目になるともっと顕著に出てきます。

「合格可能性30%を3校受験すれば1校は受かる」は一種のフラグ

合格可能性30%の学校を3校受験したら1校ぐらい合格するだろう

「下手な鉄砲数打てば当たる」という考えは、

上の2校の例以上に危険です。

「数打つことで本来なら当たるはずの的にすら当たらなくなる」

ということです。3連敗になる可能性がグッと高くなります。

もちろん1校目、2校目で合格できれば良いのですが、

2校不合格の後の3校目はメンタル的にもかなり厳しいものです。

2月2日までに入学しても良いという学校を確保しておくべき、

といわれるのは、行先を確保することで、流れを引き寄せる、

そして、メンタルを安定させる効果があります。

後半戦も受験が続く場合、2月3日以降の受験を有利に進めることができます。

2月受験のざっくりした戦略として

①2月1日午前にチャレンジしたら、午後受験か2月2日に合格可能性が高い学校を押さえる。

②2月1日合格可能性が高い学校を押さえ、勢いをつけて以後の学校チャレンジする。

日程によっては2月1日不合格でも、押さえ校が取れれば、不合格だった

2月1日校を後半の日程で、再度チャレンジすることもできます。

良い流れの作り方・悪い流れの断ち切り方

ちょっと長くなってきたのでこれは別記事にします。しかし最後に

中学受験で「悪い流れの断ち切り方」の一部を書いておきます。

悪い流れの代表格は、

ズバリ「2月1日午前の入試が思うようにできなかった」時です。

この場合は、その後の受験への影響を最小限にする必要があります。

いくつか手を用意しておくことが望ましいですが

子どもが受験面で一番信用している人に頼る

聞けばなんだですが、あらかじめ考えておくのと、その場で慌ててしまうのでは大きく違います。

受験を進める上で、子供が一番信用している大人に受験の話をしてもらい「大丈夫!」と励ましてもらうのが一番です。大事なのは親が信用している人ではなく、「子どもが」好きで信用しているという点です。塾に行っている人は塾の先生が理想。塾の先生なら引き受けてもらいやすいし、受験生を最優先で対応してくれるからです。

なにより、塾の先生は毎年のことなので失敗した生徒の励まし方の経験値が圧倒的に高いといえます。「言葉一つで何がかわる」と思うかもしれませんが、その言葉で気持ちが落ち着きく、気持ちを立て直せるというのはよくあることです。

頼めるなら多くの先生に声をかけてもらえるともっと良いです。

→ちょっとお聞きしたいですが

「子どもが一番信用してる先生が誰かを把握できていますか?」

それがわかっていないなら今すぐ把握を!塾長や担任だけとはかぎりませんよ。

・親、家族が励ます。

実は、子どもが「試験が出来なかった」ということ自体はマイナスだけとは限らないのです。それは入試問題が客観的に見えている証拠でもあります。

そこをポジティブに考えて励ますことができます。実際、

試験後の感想が「できた」→不合格

試験後の感想が「できなかった」→合格

という逆転現象はよくあることです。

詳細は こちらの記事を参照です。

あと、励ますのがわざとらしくなるぐらいなら、

明るく、親自身の言葉で励ますのがいいのではないでしょうか?

あまり日頃使わない言葉とかキャラクター的に無理がある

励ましというのもちょっと違うかなと思います。

あと受験に興味を示さなかった父親がこのときだけしたり顔で出てくるのも

ちょっと違うかも、というより、どういう感じになるのか予想ができません。

とにかく笑顔で「気にせずいこう、大丈夫」ぐらいでいいかもしれません。

実際、入試が不合格でも人生が180度変わってしまうというような影響はありません。

それぞれの進学先で勉強を続けるだけです。

「明るさ」と(試験にできなかったぐらい)「大したことない」という雰囲気が大事です。よく言われるのは母親なら「女優になれ!」ですね。

 

今回の箱根駅伝は中学受験をする上でためになる学びが他にも数多くありました。

別記事にしたいと思います。

 

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