中学受験の下書き

中学受験ブログ。勉強法、過去問、志望校対策、併願校戦略、受験データ分析、模試平均点予想などを行っています。誤字脱字が多めです。

話題の「大学受験 教育系YouTuberデータブック」読んでみた

f:id:jukenlab:20210922004326p:plain

twitter界隈でちょっとした話題になってる「大学受験 教育系YouTuberデータブック」 読んでみました。実際どうかなぁ?と疑問に思っていたこの本でしたが思っていたより良かった、という話。

 

【大学受験 教育系YouTuberデータブック】読んでみた

twitterやyoutubeで最近よく見聞きする、この本について。

f:id:jukenlab:20210922002959j:plain

大学受験 教育系YouTuberデータブック

監修としてCASTDICE.tvのコバショー(小林尚)さん

コバショー【CASTDICE TV】 (@kobasho_cd) | Twitter

 

最初っからアレな話ですが、

「YouTuberのデータブック」ってなんかうさんくさくないですか?

このコバショー(小林尚)さんの動画でこの本が出ると知って「ちょっとどうなんだろう」と実は思っていました。

9月にとんでもないものが出ます! - YouTube

大学受験業界初のチャレンジを発表します!【教育系YouTuberデータブック発売】

大学受験がらみのチャンネルをまとめて紹介する本なんですがねぇ。なんか「ざわざわ」する。理由としては、

①何もしなくてもyoutuberが勝手に動画で宣伝してくれるであろう安易な感じ

②教育系チャンネルのリンク集、紹介ブログ記事とかはすでにあるだろうし、わざわざ出版する意味ないんじゃない?という疑問。

同じように考える人もいたり。

③所詮URL、ファンブックの集合体、さらに値段が2420円と高い!

④コバショーさんが書いた本ではなく、コバショーさんは監修。悪い言い方だと名義貸し。

⑤表紙は有名youtuberのようだが誰が誰だかわからない、多分、見分けなどつかなくてもいいのだろう。なんとなくそういう雰囲気が出せればよいわけで。

と、どうなんだろうなこの本は、と思っていました。

突っ込む気マンマンで読んでみた…

で、早速読んでみました。

120のチャンネルが掲載されているので、掲載されている方は、SNSや動画で情報拡散してます。ページの雰囲気などは⇩のツイートが参考になります。

 

 

内容は思ったより良い

で、私の感想。

誰かが「教育系youtuberのタレント名鑑みたいなものだ」と言ってましたがその通りだと思います。会社紹介でいう「四季報」的なものだが、無機質でなく、読んでいて面白い。

120チャンネル紹介しており、288ページと本としても分厚い。

私が知っているチャンネル3割、知らないチャンネル7割とバランスが良い。これは私にとって、という話ですが。

サイトの説明やレイダーチャートも比較的中立的。本として出すだけあってサイトの紹介文も読みやすい。大きく分けて講義系youtuberと勉強法系youtuberに分けてかいてある。6:4ぐらいの比率。各チャンネルの紹介内容は以下の通り。

・チャンネル概要:チャンネル登録者数、チャンネルの説明、科目やターゲット(大学受験)、レベル(基礎~難問など)、更新頻度、コラボの状況、チャンネルの方向性など。割としっかりしている印象。

・オススメ動画:再生数が多かったりするチャンネルの看板動画。サムネイルが写真が掲載されていて動画の雰囲気がわかりやすい。

・本人からのメッセージ:youtuberご本人からのメッセージが5~6行、個性が出てよいと思います。

・レイダーチャート

網羅度、動画数、動画の見やすさ、分かり易さ、コラボ企画、モチベーションアップ、学習計画など様々な切り口で点数つけ。切り口はチャンネルによって異なる。チャンネルの特徴やレベル感を知るのに役立つ。登録者数が多かったり有名だと良いスコアがつくらしい。

・使い方

チャンネルの動画をどう使うのが良いのかが書かれている。このレベルの人は〇〇から、とか、こういう人はこの再生リストから入るのが良いとか、サイトを使いこなすノウハウ的なもの。なかなか良い。

・コラム・好評

そのチャンネルに対してのコラム的な話。割と力が入っている。

・人によってはインタビュー

メジャーどころはインタビュー記事が出ています。

 

 

当初の「うさんくささ」はどうなったか?

読んでみて当初のうさんくささはどうなったか。

①何もしなくてもyoutuberが勝手にフォロワーに宣伝してくれるであろう安易な感じ。

⇒youtuberが動画やtwitterで宣伝してくれるという期待は出版・製作は当然あると思う。それが普通か。何日か前から各チャンネルが一斉に紹介していますね。

②youtuberのリンク集はネット上にも多分あるわけでデータブックの自体への疑問。

⇒本にするだけあって、個人でやるよりも情報が中立的でまとまっている。同じアンケートを配布してその回答をまとめているので、切り口が同じとなってチャンネル比較がしやすい。一言でいうと便利。

単なるURLとか基礎情報だけでなく、おすすめ動画やチャンネルの使い方とかがあるのもうれしい。

③所詮ファンブックの集合体、さらに値段が2420円と高い!

⇒ファンの人はもちろん、そうでない人も楽しめるような内容になっている。自分に合ってそうなチャンネル、必要なチャンネルを知ることができる。

値段が割と高めではあるが、ページ数が多く、カラーなんですよね。それを考えるとやむを得ないかぁと思わせるぐらい内容が多い。実際に読むと高いという印象は薄らぐ。

④コバショーさんが書いた本ではなく、コバショーさんは単なる監修。悪い言い方だと単なる名義貸し。

⇒この本ってデータブックなので、誰が書いたかはあまり重要ではないな。

コバショーさんは広告塔の面はありそうだが、チャンネルのインタビューにはコバショーさんも参加している。そういえば、コバショーさんのチャンネル(CASTDICE.tv)は扱いがかなり小さかったのが面白い(笑)

⑤表紙は有名youtuberのようだが誰が誰だかわからない、本の企画としては見分けなどつかなくてもいいのだろう。なんとなくそういう雰囲気が出せればよいわけで。

⇒やっぱり表紙はそれほど意味はない。「あんた誰?」感が強い。雰囲気が大事なのだと思う。youtuberの写真とか使うよりはマシかな。

f:id:jukenlab:20210922010817j:plain

判別不能な表紙だけど、これはこれでマーケティング的には良いのだろう。

分かり易いところでは、下段が左からもりてつさん、葉一さん、ヨビノリ タクミさんみたいです。服装で判断するしかなさそうってどうなの?

いろいろ思うところ

・講義系と勉強法系に分かれており、その中で登録者数や科目などの情報が明記されているのでわかりやすい。目的に合ったチャンネルを探しやすい。

・チャンネルの総再生回数や、チャンネルyoutuberの生年月日、経歴・学歴、職業(予備校講師、大学生、元講師など)。この人って〇歳なんだとか、〇大卒なんだとか意外な発見があります。

・知らなかったチャンネルの発見

知ってるチャンネルの情報ははもちろんのこと、知らなかったチャンネルの発見に役立つ。youtubeは検索や関連動画でしか新しいチャンネルを知ることができないので、ある程度中立、客観的に書かれているので便利。

本書のターゲットやチャンネルの概要などをパラパラ見ていくと、面白そう、役に立ちそうなチャンネルを見つけられる。

・網羅性が高い

全部で120チャンネルと有名どころ、私が知っているチャンネルはたいてい網羅されている模様。私が見て知っているもの3割、知らないのチャンネル7割といった具合。現在の有名どころは全部押さえられていると思う。

掲載サイトは登録者数x内容次第での判断みたいですが、登録者数がおおよそ1000人以上が対象みたいなので、マイナーなチャンネルも網羅されています。

・QRコード

各チャンネル紹介にQRコードが載っており、すぐにチャンネルに行くことができる。

・扱いの大小

単なる登録者数でランキングするとかではなく、登録者数が少なくてもある程度大きく扱ったりと編集側の意志を感じる。個人的にはGood。

イマイチなところ

褒めすぎは気持ち悪いので、いまいちなところもあげていこうかと。

・値段が高い

情報が豊富でページ数も多くフルカラーだからやむを得ないのだが、2420円は高いと思う人が多いと思う。ただ本書は似たのがないので欲しいなら迷わず買うべし。

・「大学受験」と銘打ってるが…

登録者数が多かったり、教育系youtuberとして知名度が高ければ大きく取り扱われる傾向がある。本書のターゲットのくくりは「大学受験」のようだが、葉一さんの動画って大学受験メインではないし、ヨビノリたくみさんも大学受験というより広い理系という感じ。ある程度ざっくりした意味での「大学受験」ということだと解釈しております。

・情報が古くなる

ホントやむを得ない話だが、youtube業界入れ替わりが激しく、登録者数やサイトの方向性は日々変わるので、半年~1年すれば情報は古くなりそうだ。

好評だったら「大学受験 教育系YouTuberデータブック2022」とか出すのかな。

紙媒体のみで電子化はされていないようです。

コバショーさんご本人から以下の情報をいただきました。知らんかった、すみません。

 

・情報の深さはアンケートの回答次第

どうやらチャンネル運営者にアンケートを送ってその回答をベースに情報を載せているとのこと。回答が来なかったチャンネルの紹介内容は当然ながら限られる。

 

 

オススメな人

・いろんな教育系youtuberやチャンネルを知りたい人

・自分の目的に合ったyoutuberやチャンネルを探したい人

・教育系受験系動画を検索する手間を省きたい人

・特集されているチャンネルのファン

 

「とにかく絶対に買っておけ!」という本ではないですが、似た本がないので興味のある方は買ってみてもいいかと思います。

リンクを貼っておいてなんですが、値段がネックの人は実物を見るのが良いと思います。大手書店にも置いてあるようです。

 

「参考になったよ」という方は応援クリックをしていただけると嬉しいです。