四谷大塚が2019年9月15日に実施した第3回『合不合判定テスト』の偏差値一覧を公表しました。これを2019年度入試結果偏差値(実際の2月入試結果)と比較すると偏差値が上昇、下降している学校がありました。
その比較結果を見ていくとわかることがあります。(なお、一部の学校は割愛しています)
今回は男子編です。
四谷大塚の偏差値はhttps://www.yotsuyaotsuka.com/njc/deviation_top.php
にあります。
すべて2019年2月結果80%偏差値→2019年9月合不合80%偏差値です。
・偏差値上昇は赤
・偏差値下降は青
●1月
栄東東大選抜1 66→65
大宮開成特待 54→55
青山浦和ルーテル44→46
●2月1日午前
桐朋 56→57
城北 54→55
世田谷学園 53→55
巣鴨 52→54
芝浦工大 51→52
成城学園 49→51
開智日本橋 47→48
東洋大京北 46→47
日大第二 43→44
●2月1日午前午後
都市大等々力(S特選)55→56
山手学院A 52→54
巣鴨(算数) 60→63
世田谷学園(算数)59→62
●2日2日午前
桐朋 60→61
本郷 63→62
明大中野 57→59
立教池袋 57→59
法政第二 56→58
巣鴨 54→56
世田谷学園 55→56
暁星 56→55 入試日が2月1日→2日に変更
学習院 54→55
帝京大学2 52→53
芝浦工大2 52→53
国学院久我山2 50→51
桐光学園2 47→48
東洋大京北3 46→47
●2月2日午後
都市大等々力(S特選)56→57
青稜2B 52→53
●2月3日午前
明大明治2 60→59
青山学院 58→57 入試日が2月2日→3日に変更
立教新座 58→56
学習院 56→55
成城 52→53
成城学園 49→50
日大第二 43→44
●2月3日午後
国学院久我山(ST2) 54→55
●2月4日午前
芝 65→64
サレジオ 63→62
法政第二 56→57
巣鴨 54→56
世田谷学園 53→54
高輪 52→53
成蹊 50→52
東洋大学京北45→46
●2月5日
国学院久我山(3/ST3) 50→52
赤が多いのが目立ちます、ここから読み取れることを書いていきます。
(1)付属校人気は継続
https://benesse.jp/juken/201909/20190926-1.html
の記事では、『進学校・半付属校が増加、付属校が減少と予想』と書いてます。
今回の偏差値推移からは、2月→7月はもちろんのこと、7月→9月においても付属校(半付属校を含む)の偏差値が上がっています。
7月→9月の変化として目立ったところが芝浦工大や東洋大学京北等の付属校の上昇です。この2校は付属校とはいえ外部受験者も一定数いる学校なので、内部進学をできる環境を確保しつつ、外部受験も視野にいれる。というスタンスのご家庭が増えているのかもしれません。
(2)巣鴨、世田谷学園の人気継続
2→7月までに偏差値を上げていた巣鴨、世田谷学園は、1日午後入試でさらに偏差値を1上げてきました。2月の入試からすると、巣鴨が60→63、世田谷学園が59→62と3ずつ上がっています。
これは受ける人にとってはしんどいです。偏差値が3上がるということはざっくりいうと合格判定80%の人が50%になるということです。
この2校の算数入試は2019年度からなので、偏差値、評価がまだ安定してきていないと思います。
(3)青山学院の入試日変更による影響
前回にも書きましたが、青山学院が2月2日から3日に試験日を変更しました。この影響がやはりあります。2月2日は青山学院が抜けたために同じ偏差値帯で付属校の立教新座、明大中野が難化。激戦が予想されます。
2月3日は青山学院が入ってきたので、同じ偏差値帯の明大明治、立教新座、学習院は軒並み偏差値を落としています。青山学院自身も58→57と偏差値を落としており、この4校については2020年度に受験するには偏差値的にはお得な学校と言えそうです。
(4)中学受験ブームは継続
2月→9月と考えると、全体的に真っ赤です。青学の受験日変更により下がっている学校もありますが、その他は上がっている学校が多く首都圏中学受験全体で考えると、受験者数は増えており中学受験ブームは継続していると思われます。
(5)その他
・本郷が若干偏差値を落としていますが、これは高校募集を取りやめるため、中学の定員を増やしたことによる影響だと思います。
・伝統の人気校暁星が2月2日に受験日を変更しています。学校としても勝負に出たという感じがします。しかし、現時点だと偏差値を下げています。今後は読みにくいところですが、桐朋が競合すると思いますので偏差値に変化が出てくるかもしれません。
2019年も激戦だった学校が多かったですが、2020年も倍率が高くなり激戦にならざるをえない雰囲気があります。今後の動向も継続して追っていく予定です。