こんにちは。私立中学受験を考える場合、校風だけでなく大学への合格実績も気になるのではないでしょうか。エデュママリサーチで、
難関大学の現役合格率が高い女子中高一貫校
の特集を見つけたのでレビューいたします。エデュママリサーチの記事はこちら
合格実績の生データ
このデータからいろいろ分析していきます。
(0)はじめに
この記事では難関大学への合格実績が高い学校、今回データが得られた学校として以下の学校が上がっています。
桜蔭、鷗友、大妻、鎌倉女子学院、晃華学園、頌栄女子、女子学院、白百合学園、洗足学園、田園調布学園、豊島岡、富士見、雙葉、横浜雙葉
有名どころで調査外なのではフェリス、浦和明の星、吉祥女子、横浜共立、共立女子、等々ありますね。
(1)大学群ごとに合格実績を調べた
合格実績をカウントする大学を3つに分ける、それごとの現役合格率を調べる。
①東大、一橋、東工大の首都圏超難関国立大学
いうまでもなく、超難関国立大学、西の雄、京都大学を加えて、『東京一工』というくくりで集計することもあります。今回は首都圏限定で、3校ですね。
②早稲田、慶應、上智、東京理科大(早慶上理)の超難関私立大学
早慶としてくくることもありますが、今回のくくりはトップ私立として早慶上理です。上智は文系中心、東京理科大は理科系学部のみです。多数の合格者が出ますが近年定員の厳格化で合格者総数が以前より減っています。
理科大合格者数>上智合格者数となる、桜蔭や豊島岡は理系に学校と言われているようです。
③MARCH(明治、青山、立教、中央、法政)の難関私立大学
知名度が抜群のMARCHです。学習院を加えて、G-MARCHというくくりもあるようですが、今回はMARCHのくくりで集計しています。 5大学とも文科系、理科系の学部がある総合大学ですが、青山、立教は理科系学部が少なく文系学部が大半をしめます。こちらも近年の定員の厳格化により合格者の総数が減少しています。それにより、以前より難化したという声が良く聞かれます。
(2)難関大学全体の合格率
(1)の①+②+③つまり、東大一橋東工大、早慶上理、MARCHの合計合格率
ですが、上位は、鷗友女子、頌栄女子、洗足学園でした。
→桜蔭、女子学院、雙葉、豊島岡はMARCHの受験率が高くなく、合格数があまり多くありません。MARCH以上と考えると、鷗友女子、頌栄女子、洗足学園が上位3校となります。もちろん中高での勉強量にもよりますが、これらの学校だと下位三分の一に入らない限りはMARCH以上の大学への合格可能性が高くなります。
(3)東大、一橋、東工大の超難関国立大学の合格率
まずこれらの現役合格率は以下のようになっています。ここ3年のざっくり計算です。
・桜蔭:30%弱
・女子学院:20%前後
・豊島岡、雙葉、洗足が約9%前後
・鷗友、白百合、頌栄が約5%前後
・その他 数%以下
おおよそ中学受験の偏差値順というイメージです。桜蔭、女子学院、豊島岡、雙葉は医学部への進学者も多くいます。また桜蔭は入学時点から東大を目指す人が元々多いという特徴があります。
超難関国立大学を狙う場合には、合格率が約9%以上になる、桜蔭、女子学院、豊島岡、雙葉、洗足ぐらいに入っておくと、結果として超難関大学に合格する人が、桜蔭だとクラスに12,3人程度、女子学院だとクラスで9人、豊島岡、雙葉、洗足でクラスで4、5人ぐらいはいることになりますので、学校のレベルにはより事情はことなりますが、超難関といっても(あくまでも比較的ですが)身近な進学先ともいえそうです。
なにがなんでも東大(一橋、東工大)という層も一定割合います。中学受験時に上位校ほど東大志望者は多いように思えます。あと国立大学は辞退する人が少ないので、合格者数と進学者数は近い数字になります。
(4)早慶上理の超難関私立大学の合格率
年度にもよるので、ざっくりですが上位から
桜蔭、頌栄、女子学院、洗足、雙葉、豊島岡、鷗友、白百合と続きます。
頌栄は現役合格者数が早慶上理合わせて300人弱とトップクラスです。
以前↓のような記事を見つけました。これは現役進学率ですね。
早慶合計の現役進学率
— 中学受験の下書き (@jukenshitagaki) July 12, 2019
1位 頌栄女子学院
2位 攻玉社
3位 渋谷教育学園渋谷
4位 雙葉
5位 横浜共立学園https://t.co/MxGcm8Gnxx#中学受験
頌栄、洗足、白百合は中学受験では御三家の併願校となる場合が多いので、早慶上理への進学を希望する場合には中学受験時も候補に入れておいていいと思います。
学校内の順位的な話をしますと、大学進学実績の高い桜蔭、女子学院、雙葉、豊島岡では学年内で真ん中よりやや下。それ以外の頌栄、洗足、鷗友ぐらいでは学年の真ん中ぐらいの順位でも早慶上理に合格は可能です。ざっくりですが覚えておいてもいいかもしれないです。
以前、洗足の進学データを細かく調べたことがありますが、
合格者数は早稲田>慶應ですが、入学者数は慶應>早稲田になっていました。
合格実績ではない、実際の進学実績も書いてますので参考になると思います。
早慶上理 は国立大学と違って一人で複数合格する場合がありますので、実際の進学者人数が調べられる場合はそちらもチェックしたほうがいいです。国立との併願者は国立に合格すれば辞退することになりますので、合格者数と進学者数は差がでます。
(5)MARCH(明治青山立教中央法政)の難関私立大学の合格率
洗足>鷗友>頌栄>鎌倉女子学院、富士見
中学受験で難関校の併願校である富士見、鎌倉女子学園もMARCHには安定して多くの合格者を出しています。合計で100%前後(学年人数とMARCH合格者数がほぼ同じ)を出しています。早慶上理でも多くの合格者を出している学校です。
MARCHの場合は国立早慶など上位大学に受かると辞退することになりますので、合格者数と進学者数に大きな乖離があることが多いです。合格者数ベースだと早慶上理とMARCHで同じぐらいだがMARCH進学者がおもいのほか少ないというケースも多いです。
(6)最後に気になる〇〇の話
大学受験での浪人率は親世代に比べるとかなり少なくなっていますが、医学部や特定大学へのこだわりがある場合、浪人する割合が高くなります。
いつもこの手の話のときに気になるのですが、今回の調査は現役合格率です。じゃ浪人率はどうなの、浪人(既卒)を入れると変化はあるの?というのが疑問でした。
以前、いくつか調べたことがありますが…
・浪人(既卒)を入れても、現役のみでも合格する大学のレベル的にはだいたい同等になります。→つまり浪人世代の進学先は現役世代と大きく変わるわけではないということです。ただし浪人率は学校に多少かわってきます。
・浪人率は学校により違う
浪人率は学校により年度により違います。難易度の高い学校を志望する生徒の割合が高いほど浪人率は高くなります。結果として、中学受験時の偏差値が高いと浪人率は高くなる傾向があります。医学部や超難関大学を目指す人が多いという事情もあると思います。
ざっくりの浪人率は以下のような感じです。年度ごとにも違うので参考程度でお願いします。
桜蔭>豊島岡>女子学院≧雙葉>その他ですね。上位4校は医学部志願者が多い学校です。
桜蔭:25~33%程度
豊島岡:22~30%程度
女子学院:20~28%程度
雙葉:20~28%程度
他の学校他→10~17%程度
あくまで目安として考えておいてください。
(7)最後にまとめ
大きなくくりでいえば、中学受験の難関校は、大学受験でも難関大学に多くの合格者を出しています。ただ中学で必ずしも難関校でない場合にも早慶合格者を多く出したりMARCHに強かったりします。
その学校の進学実績は学校のWEBで公開されていますので、その特長(国立志向、医学志向、早慶志向、MARCH志向)などを考えて、ご家庭の教育方針に会った学校を中学で受験するというのも手だと思います。
今回上げた難関大学のうち、国立の東大一橋東工大、私立の上智理科大。この5校以外の学校は付属中学高校があります。中学受験時に付属に入り、内部進学で大学まで進むという選択肢もあります。最近は大学入試の改変によるリスクから付属人気が高まってきています。
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