タイトルの通りです。
浦和明の星は10年分の入試データを公表していたので、計算してみました。
http://www.urawa-akenohoshi.ed.jp/
中学入試データ→入試結果
浦和明の星を選んだのは倍率、受験層が異なる2回の入試のデータが10年分と長期分あったためです。データがまとまっていて計算しやすかった(笑)。なお、男子校、共学校、偏差値帯が違う学校でも同じ傾向が出てくると思います。
①前提
浦和明の星は1月12日と2月4日に試験を行います。
・第1回入試は1月12日で、女子御三家を受験する生徒が併願校として受験し、2000人あまりが受験することから有名となっていましう。受験者数、合格者数ともに多いので、倍率は2倍程度ですが、受験者層のレベルはかなり高くなります。
・第2回入試は2月4日で、首都圏中学受験では後半戦になります。受験者数は第1回と比べると少なくなりますが、募集人数もさらに少なくなるため、熱望者による入試となります。倍率は5-6倍程度と激戦となります。
配点は第1回、2回ともに国語100点、算数100点、理科50点、社会50点と、理社の配点が少ないタイプです。この配点は結構多く、難関校では、武蔵、巣鴨、雙葉、豊島岡、栄東A,B、慶應中等部、渋渋、早実などがあります。
②結果を見てみよう。
科目ごとの合格者平均点と受験者平均点の差を見ています。エクセルで計算したのですが、四捨五入の関係で、割合を全部足しても100%になっていませんが、ご了承ください。
10年分x2回分の入試結果の平均を見ると、合格者平均と受験者平均の差が大きいのは、算数で14.9点となっています。次に国語の差が6.9点、理科4.6点、社会3.2点です。算数は他科目より合格者と受験者の得点差が大きくなり、差がつきやすい科目といえます。
合格者平均と受験者平均の差を科目ごとにならべると
算数>>国語>理科>社会
となりました。10年分の第1回入試、第2回入試全てでこの並びです。例外がないのは意外でした。
そして、4科目の差を足すと29.5点、算数の占める割合は50%となっています。
合格者平均と受験者平均の差は、国語、理科、社会、3教科足して、ようやく算数の差と同じです。配点だけみると、算数は、300点中の100点と33%ですが、合格者、受験者の得点率の差では50%分、つまり入試の半分は算数で決まってしまうと考えることもできます。『中学入試は算数で決まる』と言われるのはこのように配点比以上に算数では合格者平均と受験者平均で差がつきやすく、合否に直結するからです。
次に、算数+国語の割合を確認すると、平均で73.3%と7割強が国語と算数で決まってしまいます。理科と社会の配点が高くないこと、得点率でも差がつきにくいことから、
この場合、合否は算数で50%、国語+算数で7割強が決まってしまうことになります。
算数を他の科目でカバーすることを考える場合、なかなか大変ですが、配点の高い国語が得意科目であることが必須だと思います。理社の合格者平均点と不合格者平均点の差は理社合わせて8点しかなく、理社での逆転は難しいと考えらえます。
配点が違う学校では若干変わってきますが、算数が最重要科目であることは変わりはありません。やはり、中学受験は算数で決まる傾向にあります。
配点の違いについては下記記事をご覧ください。