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2021年東大合格者数ランキングと特徴まとめ☆首都圏公立・西大和躍進

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<2021/06/05>全体的に更新

インターエデュ、サンデー毎日などから東大合格者ランキングを集計しました。

ようやく女子学院が発表されました。前年の33人→22人と減ではあるが、うち現役合格数が21人で現役が占める割合は95.4%とランクイン校でトップ。また安定して理Ⅲを出すのもさすが。

合格者数が減ったから集計が遅れた…なんてことはなく、この集計の遅さもまたJGらしいとの声あり。これで東大合格者ランキングベスト30は出揃ったことになります。

2021東大入試の特徴まとめ

2021年東大入試の特徴的だった点をまとめます。

女子率が初の20%突破

一般入試、推薦型入試、特別入試を含めた全合格者に占める女子の割合が21.1%と近年では最高の比率になりました。大学側としては3割、4割と増やしたい意向があるようでこれが実現されていくと合格者ランキングも様変わりしそうです。

現役合格率比率が高まる

一般合格者のうち現役生は71.8%。昨年の67.2%より比率が高まった。現役組は共通テスト対策を2年次より行い形式に慣れていたことや、既卒受験生(浪人)の数自体が、昨年より減っていることが要因として挙げられています。

首都圏公立トップ校が現役を中心に躍進

日比谷、横浜翠嵐、浦和、水戸一などの首都圏公立トップ校がそろって現役を中心に合格者数を伸ばしました。要因はいろいろ以下のようなことが言われています。

①自粛期間中に公立生が差を詰めた、追い抜いた

自粛期間中にイベントや部活がなくなり公立現役生が受験勉強に集中できた。公立はオンライン授業対応が遅れたことで自主的に受験勉強ができる時間がふえ、既卒生や私立一貫校生との差を詰めたと言われています。詳細まで調べ切れていませんが東大オープンの平均点も例年は浪人生の方が平均点が高いですが、今年は現役生のほうが高かったようです。

②東大の2次試験の数学が比較的簡単だった

私立一貫生、既卒生との差がつきやすい数学が比較的簡単だったことも、公立現役生には有利に働いたと言われています。

③共通テストの平均点が高かった

共通テストの平均点が高く思い切った出願ができた。これは東大の場合あまり関係はないような気がしますが。→詳細はこちら:アエラ公立勢健闘

類ごとの合格最低点が変化

・文Ⅰ(法学系)の合格最低点(334.7778)が文Ⅱ(経済系)(337.9222)だけでなく、文Ⅲ(文学系)(336.6222)も下回った。

・理Ⅰの合格最低点(333.2667)と理Ⅱの合格最低点(314.2333)の差が広がった 

学校別東大入試合格者ランキング

学校名 合格数(現役数)[昨年比]

1位 開成144人(現役106人)[前年比-41人]

40年連続首位キープも既卒を中心に大幅減。稼ぎ頭の文Ⅰ理Ⅰが伸びず。1991年以降で3番目に少ない人数に留まる。現役合格率で聖光を下回る。ただ1学年の人数が多く、東大を当たり前に目指す環境があるため当面首位は譲らないと思われる。

2位 灘 97人(現役75人)[前年比+18人] 

理Ⅲを除く全類で増加し100に迫る。理Ⅲ12人、京医14人、阪医5人。ただ前年は理Ⅲ14人、京医24人、阪医11人からは減少。難関国立医で圧倒的なポジションが変わりつつある?

3位 筑波大学附属駒場 89人(現役70人)[前年比-4人] 

2013年以降7年連続2位だったが3位に後退。現役東大合格率は定位置のトップだが2年連続50%を割り込んだ。理Ⅲは灘を押さえ14人のトップ。過去7年の合格者数は112→102→102→109→120→93→89。この推移をどう見るか?

4位 麻布 85人(現役49人)[前年比+17人] 

昨年の落込みから+12人、前年6位から4位に躍進。自由な校風の元、今年は推薦3人合格するも、既卒率は例年のように高い、これも麻布らしさ?

5位 聖光学院 79人(現役69人)[前年比+17人] 

こちらも昨年の落込みから大幅増、現役がけん引。前年8位から5位へ。神奈川1位。文Ⅱが23人と何故か比率が高い。

6位 西大和学園 76人(現役51人)[前年比+23人] 

関西名門爆伸び中。過去4年推移 30→42→53→76毎年伸び幅が加速。京大は32→52→63(2021)とこちらも伸長中。灘以外の関西でこの順位は初めてでは?塾の研伸館との連携に効果か?

7位 桜陰 71人(現役61人)[前年比-14人]

前年の絶好調から14人減で順位を落とすも女子校1位は定位置で2位にWスコア以上。最難関理Ⅲがじわじわ増えており今年は8人に。理Ⅲ合格女子15人の半分以上が桜蔭出身。

8位 渋谷教育学園幕張 67人(現役46人)[前年比-7人]

昨年から7人減で順位を落とし、共学トップを西大和学園に譲ることに。しかし過去3年で72→74→67と70前後で安定してきたともいえる。文理のバランスが31:34といい。

9位 日比谷 63人(現役48人)[前年比+23人]

公立首位、現役は25→48へ倍近くに伸長。51年ぶりに悲願の10傑入り。過去4年で45→48→47→40と40台が続いたが突き抜け感がある60人越え。早くも来年どうなるかが気になる。

10位 駒東 56人(現役38人)[前年比-7人]

今年も存在感しめしてはいるが公立旋風の中影薄め?の7人減。過去5年で51→47→61→63→56と安定している。現役が若干不振?

11位 横浜翠嵐 50人(現役44人)[前年比+24人]

神奈川名門公立大躍進、驚異の現役率。前年の26人から倍近くに。神奈川2位に爆伸。檄を飛ばした新入生ガイダンスが実を結んだ形に「有言実行」。

12位 浅野 48人(現役37人)[前年比+9人]

9人増加で50人目前。神奈川私立万年3番手との評価だったがジワリジワリ実績を伸ばしついてに栄光を上回った(ただし率では栄光が上)のは衝撃。ただ今年も3位というのはある意味浅野らしい。派手な印象はないが、東工大と慶応でトップ、一橋、早稲田でも上位と首都圏難関大全般に強い。

13位 栄光 47人(現役34人)[前年-10人]

定員が少ない中神奈川トップ争いをしていたが今年は4位に後退。現役が若干不振で、理Ⅰが28→18に減少。定員が少ないことを明記しなければいけなくなったことに神奈川全体のレベルアップを感じる。

13位 海城 47人(現役43人) [前年比-12人]

昨年から12人減だが現役だけなら5人増。現役率高し。公立躍進の中、影が薄いが安定して合格者を量産した上で理Ⅲ3人。

15位 浦和 46人(現役25人) [前年比+13人]

今年も埼玉トップで2位にWスコア、かつ最近では最多。名門の底力。既卒後押しでベスト10もターゲットに。現役が既卒を上回ったのは久しぶり?

 

16位 久留米大附 36人(現役27人)[前年比+5人]

定員が200と少なく共学ながら、九州トップをラ・サールから奪還。人数も5人増。理Ⅲ3!THE名門校でも取り上げられた塾いらずが話題。

17位 渋谷教育学園渋谷 33人(現役28人) [前年比-2人]

卒業生206人と多くはないが、今年も30人超えで安定している。現役数と現役率はいずれも増加。現役合格率で渋谷教育学園渋幕を超えたのは注目。

17位 早稲田 33人(現役24人)[前年比+6人]

早稲田系半付属校。前年比6人増加。過去5年30→38→30→27→33と安定感あり、今年は理Ⅲも出た!

19位 ラ・サール 32人(現役23人)[前年比-10人]

九州トップから陥落の10人減。今年はコロナ感染者が少ない地域からの東大受験者が減っているが鹿児島ラ・サール影響あったか?

20位 甲陽学院 31人(現役17人)[前年比-2人]

ランキング入り学校の中では現役率は低め。2人減ながら2年連続理Ⅲ。関西3位。

20位 岡崎 31人(現役19人)[前年比+12人]

愛知県トップは公立。12人の大幅増。理Ⅲも。

22位以下

22位 旭丘 30(21)[+0]愛知県2位公立、数は2020年からかわらず。 

22位 学芸大附 30(16)[+2] 2人増トップ10常連の名門も近年はこの位置。

24位 東海 29(24)[+3] 愛知私立。3人増。医学部に強い。

24位 東大寺学園29(22)[-7] 奈良2位も7人減で躍進の西大和学園との差が広がった。

24位 筑波大附 29(22)[-7] 得意の推薦(鈴木光も)今年ゼロ。総数7人減で後退。 

27位 武蔵 28(23)[+7] 既卒中心7年制などと言われたが今年は現役10人増加、現役率8割。

28位 洛南 26(19)[+10] 京都名門躍進。10人増で35位→28位へ躍進

29位 水戸第一 23(20)[+15] 現役が5→20と4倍に、茨城トップに躍り出る

30位 女子学院 22(21)[-11) 前年比-11だが、現役率はランクイン校でトップ、連続して理Ⅲを出し続けるあたりはさすが。

30位 市川22(18)[+8] 現役が11→18に。全体でも8人増。千葉2位に。

30位 土浦第一22(17)[-4] 茨城トップから陥落。現役3人増も合計で4人減。 

 

コロナ禍で地方からの東大受験者が減っていると推測されるが、その中で東大合格者ランキングは大激動、

開成が大幅減、公立の日比谷、横浜翠嵐、浦和が大幅増。

・横浜雙葉が10人と躍進。本家雙葉を上回ったのでは?→雙葉5だったようです。

・小石川が18(18)で前年比8人増、全員現役。実は2020も全員現役。

・トップ公立高校からの現役合格が増えている模様。

合格者ランキングを深掘り

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関連情報


 2020年の東大合格者ランキングの記事はこちら↓

 

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