中学受験の下書き

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【中学受験】夏休み・夏期講習の落とし穴と対策

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夏休みの勉強プランはありますか?夏期講習申し込みましたか?

①夏期講習、合宿の費用

早稲田アカデミーの場合
【前期】7/21(日)~8/1(木)【後期】8/17(土)~8/30(金)
9:10~10:30/10:40~12:00、13:00~14:50/15:00~16:50
【4科(国語・算数・社会・理科)】塾生料金:166,300円/一般生料金:193,200円

これに合宿

8/3(土)~8/7(水)【4泊5日】 または 8/4(日)~8/8(木)【4泊5日】
【早期割引】89,000円(一般生:92,000円)【正規】92,000円(一般生:95,000円

塾生で期講習で17万円、合宿で9万円ほど必要です、高いですね。

我が子の校舎では、季節講習のときに、講習とらずに第一志望に受かった人はいないと吹聴する先生もいたようです。営業に熱心になる前に授業に一生懸命になってほしいものです。

②夏期講習の効果は

塾で朝から晩まで、7-8時間程度の授業。これに結構な量の宿題が出る。
毎日10時間以上の勉強、それだけやれば力が付きそうだが。。。

残念ながら夏を有効に使えている人が少ないといえます。
それはなぜかというと「身につける」はずの勉強が、夏期講習と宿題におわれ「こなす」勉強になってしまう人が多いからです。

夏は通常授業から切り離されるわけだから、
苦手科目、弱点補強を行う必要があるだが、1学期やその前から積み残しにしたものをここでやるべき、夏期講習漬けの生徒はそんな時間はありません。
夏期講習と宿題で時間を使ってしまい苦手科目や復習には手が回らない。

③よくあるパターン

子供は、塾の夏期講習と宿題で手一杯
→メリハリがつかない、こなすだけになる。
→課題が何かもよくわからない。
→勉強が塾まかせになってしまう
→塾の夏期講習と宿題に手一杯
→以下、ループ

これで夏が終わってしまいます。

この勉強の欠点は身に付きにくい
→効果はゼロとはいいませんが、身につける勉強ではない。

朝から夕方まで塾にいてさらに、家や自習室で宿題をやっている。
→勉強した気分になる。
→こなす勉強では身にならない。
→親も子供の課題を把握できていないからこれでいいと思ってしまう。

これで夏が終わってしまいます。

④どう夏をすごすべきなのか

・塾の夏期講習はペースメーカとして使う

 本当は個人にあったカリキュラムで親なり家庭教師に見てもらうのがいいと思いますが、夏期講習を受けない、というのは勇気がいるものです。

まず子供は夏期講習に行きたがるもの。

 夏期講習に行く場合もその中で宿題や復習の方法をより質の高いものにしていきましょう。

・子供まかせにしない

子供にまかせると間違った方向で突き進んでしまいます。親が管理できるならそうした方が確実です。塾の先生が頼りになる場合は、 塾の先生に相談してもいいかもしれないです。
適切な課題を決めある程度の深さで身につけることが大事です。
 
・夏休みは苦手科目や弱点を集中してやると効果的

 これってわざわざ書くほどでもないし、異論もないと思うのですが。
 ただ塾の夏期講習はみんな同じテキスト、同じ課題となっており効率的ではありません。
 塾のテキストの中から苦手分野は厚めにやる、講習の間などの時間を使って少しでも苦手や弱点の補強を効率的に行えるようにしましょう。

・これをやりました、夏休みが終わったときに言えるものができるようにする

 1学期のテキストの復習でも夏期講習のテキストでもいいんですが、単にやりました、こなしました。ではなく、やりこみました。
身につけました。といえるようにしましょう。
 
・自分のレベルに合った講座を受けること

 自分のレベルとはかけ離れた講座を受けないようにしてください。
 塾によっては、学校別等、レベルが高い講座を受ける人がいるので。

・自分の課題を明確にする

 勉強の課題は人によって違います、自分に必要な内容を過去の学習からあぶりだして自分の課題をはっきりさせることが大事です。その上で漠然演習せずに「どこの科目、範囲」を「どうやって、どこまで」明確にしてください。

・レベルにあった問題に取り組む

 基礎固めを中心にしたほうが良い人の割合が多いと思います。特に不得意科目では基礎中心で。上位クラスの人や得意科目においては難しめの問題や入試問題にチャレンジしていいと思います。

・ゴールから逆算して目標をたてる

 できればゴールからそれを実現するためには、何をどれだけやればいいかを割り出して、課題に取り組むとモチベーションを維持できます。

 たとえば、夏終わりの目標
→「合不合・組み分けで算数の偏差値を5上げる」
→「点数として12点(約2問分)の上乗せが必要」
→今までの失点が〇〇だからそれを2割減らす必要がある、等
→夏期講習のテキスト、1学期のテキストのうち初見でできなかった
問題を集める。
→難易度の高い問題を除いた100題をやりこんで解けるようにする。
算数なら100題ぐらいでも効果が出てきます。 

難しいかもしれませんが、目標設定から逆算し、課題を決め、実行するというサイクルを回せると効果的です。
 
・宿題は極力やらない

 課題は宿題ではなく、自分で見つけるべきです。しっかりやることを決めてやるなら、塾の先生に相談した上で宿題をやらない、減らしていいはずです。
 課題が明確になっていない、というならそれ自体が問題です。
 宿題は「どうにかこなす」ものでなく「身につける」ためのもの、という感覚でやるようにしてください。

・学習の高原現象(プラトー)

 勉強を続けていると停滞期が必ずやってきます。
停滞期は、力がついているのか力がついていない気持ちになりますが、地道に演習を積み重ねることが大事です。
 地道に続けているとグンと実力がついたなと実感できる時がきます。

 これはスポーツや学習の高原現象(プラトー)とよばれるものでトレーニングとパフォーマンスは単純比例ではなく、成長が停滞する(力がついていないように見える)期間が存在するというものです。この期間を抜けるとパフォーマンスは再び向上しはじめます。

 自転車に初めて乗れたときのことを考えてみると、うわっ、乗れねぇって最初なりますよね。
 何回かやっても転んでばかりで上達の気配がない(これをグダグダ期間とします)、ただそれでもただ転んだりしながら続けていくと、
 いつのまにか乗れる距離が長くなって自転車に乗れるようになる。
 「うわっ、乗れねぇ」の段階やグダグダ期間でやめるとやっぱり自転車には乗れません。乗れるようになるためのグダグダ期間と思えることが大事です。
  
④つきつめると…

 演習問題で、できなかった問題を「理解」して上で出来る(解ける)ようになる。そして演習問題の質と出来る問題数を最大化する。
→これが学習効果。

夏休みは長いようで短いですが、力をつけるには絶好の時期です。
各人で取り組むべき課題は違います。子供に応じた課題を行ってください。