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【中学受験】算数の計算ミス・ケアレスミスを減らすためにやるべきこと【2021年度版】

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算数の計算ミスやケアレスミスってなくならないですよね。ミスをなくすにはどうしたらよいか?たびたび出てくるテーマですが、今回2021年度版として記事を更新いたしました。

ワタシ以前、自分の子供の算数の答案を調べたことがあるのですが、算数で計算ミス・ケアレスミスの失点が算数全体の失点の3割程度でした。今日はそのミスをゼロにするとまではいいませんが、減らすには何が効率的かという記事になります。

ミスを叱責してはいけない

子供の勉強を見ている親あるあるだと思うんですが、得点できたところより、ミスに目が行きがちで、ケアレスミスに対して「もったいない」という思いから強い口調で指摘してしまうことがあります。

これは気持ちは本当によくわかるのですがあまり効果的ではありません。なぜなら子供もミスをしたことはわかっているから。叱責するよりも対策を考えるほうが100倍マシです。ミスを叱責してはいけない。

 ミスを叱責すると、算数の問題を解くときにミスに意識がいきすぎて問題を解くリズムが悪くなります。スピード感がなくなるというか。バランスが難しいところですが、計算ミスは起こらずに対策や仕組みで減らすようにしましょう。「ミスゼロ!」と言いたいところですが、萎縮してしまうのも考えものなので、「ミスを半分に!」と言ってました。

見直してミスを見つけて修正するのはかなり難しい

まず子供は見直しをしたがりません。解いたらそれで終わり。

終わったものに興味なしなわけです。ミスを探すという意識を付けるのに苦戦します。

これはあたなのお子さんだけではなくほとんどの子供がそうです。

もし見直しを苦にしない子供ならそれだけでかなりのアドバンテージです。 

 

漠然とした対策ではなく、具体的な対策を行うこと

よくやりがちですが、「注意するして計算するように」「丁寧に検算する」という漠然としたアドバイスは効果があまりありません。対策は具体的であるべきです。10個以上やってみればいくつか効果が得られるものがあるはずです。1個とか2個やってみて「効果がないや」とあきらめる人がほとんどです。できるだけたくさんの対策をやってみることをおすすめします。あとできれば子供でも保護者でもいいのですが、自分でミスを減らすための対策を考えるべきです。

ミスの要因を付箋紙に書いて壁にある

これはウチでもやりましたが、壁一面が付箋紙だらけになりましたね。古典的でアナログなやり方ですが、一定の効果があります。

リビングなどの日頃から見えるところに貼るべきです。

そして大事なことは試験前に音読してみると良いです。

ミスの要因を付箋紙に書くとき、「具体的に」そして「自分の言葉で」書いてください。書き方には遊びごごろがあっていいと思います。

「弟と兄の速度を逆にしてしまった、弟足速すぎwww」
「走ってる速度が、新幹線並みってありえん!」とか

それを音読したときに、ミスが具体的に思い出せるほうがいいです。

絶対ミスする計算問題集を自作する

計算ミス、1行問題のケアレスミスについてですが、自分がミスをするクセを知ることはとても大事なことです。計算ミスをする問題でも、相性が悪い問題というのがあって、何回計算しても間違ってしまうことがあります。難関中学で計算問題が出る学校がありますが、工夫をして計算しないとミスが生じやすい問題になっているはずです。

 そこで自分がミスをしたことがある問題を集めていくと、間違いのパターンが見えてきますし、究極の絶対ミスする問題集ができます。それを試験前とかにある程度やると間違いパターンを復習することができて効果的です。 

ミスする問題は時間を空けて2回目にやってもミスすることが多い。

 

2周目は間違い探しのゲーム

ワタシは自分の子供の組み分けテストを分析したところ、一通り最初から最後まで解いた段階でケアレスミスがだいたい2か所ぐらいある、ということが分かりました。

ウチの場合は計算が速かったので算数のテストは時間が余り気味です。

そこで「2周目は1周目の間違いを探すゲーム」と考えるようにしました。

統計的に2つミスがあるはずなので、そこから少なくとも1つは見つけて修正しよう、と。

やってみるとわかりますが1つ見つけて修正するのは難しいことです。

もし1つでも修正できて得点にできたとしたらまずはよろこびましょう。

いままで何となくでやっていた見直しが、間違いを見つける意識が高まり、

2つあるミスのうち1つぐらいは修正できるようになりました。

これはスゴイ効果です。150点満点のテストで6点上がるわけだから大きいです。

見直しは「間違いがない」前提で探すと見つかりません。

 

時間配分をざっくりきめておく

例えば全体を見直す時間は作れないので計算問題だけは見直すとか、問題の形式は事前にわかっているはずなので時間配分は試験ごとにざっくり考えておいたほうがいいです。

合不合やサピックスオープンなどの総合模試と、学校別模試でも配分は違ってくると思います。

1ページくんで

子どもは見直しをしたがらい生き物です。

だから強制的に見直す、見直さざるを得ない仕組みにするにはどうしたら良いかを考えます。

ウチでやっていた方法ですが、1ページに5,6問ぐらいあるレベル的には大体解ける問題、もしくは計算問題、1行問題などを用意します。ウチは四谷の週テスト問題集のAコースを使ったりしました。これを1ページの5,6題を正解なら1つの〇、間違いなら全体を×で採点します。×だったらやり直し。

全部の問題を「くんで」で採点するイメージです。

間違ったときには、どこが間違っているかわからないので、最初から計算を丁寧にやるようになります。

これはかなり効果がありますが、やってみるとかなり体力的、精神的にキツイです。

だから効果があるわけですが…、

1日の勉強の最後に「これで〇とったら今日は終わり」とかご褒美ではないですが、ニンジンをぶら下げてやるといいと思います。

「子どもにとっては見直しは苦行」

ゲーム形式で計算を行い、見直ししたほうが見直ししないよりも有利になるゲーム設定が考えられると良いと思います。計算ミスでの間違いは空欄よりも点が低くなってしまうとか。

計算手順を簡略化

計算手順が簡略化されいないとミスが発生する可能性が増えます。「中学入試計算名人免許皆伝」は計算を速く確実に解くコツが書かれています。一冊全部計算のコツだけの本ですが知らない人が見たら驚くかもしれません。ウチでもこれを使ってました。

 

計算ミスしがちな計算方法をしていませんか?

・たとえば、半径12の円の面積を出す場合に
12x12=144 x3.14 = 452.16 みたいな計算式を書く子がいます。

この子は計算ミスをする素質が十分です。

"="は本来、"="の左と右が等しいという意味ですが、そうではなく、"="を「答えは」と解釈してしまっています。12x12(答えは)144、144x3.14(答えは)452.16

・自分でもその計算をどこに書いたか覚えてない。計算をあっちこっちでやっているとあとから計算を見直そうにもどこに書いてあるかわかりません。

・間違いとわかった瞬間、今まで書いた計算結果をすべて消しゴムで消して1からもう一度計算しようとする。これも危険です。どこが間違ったかを確認する振り返りを全くやっていない証拠です。1からやると時間もかかります。

・自分で書いた数字を見間違う、写し間違う。ありえないミスですが、男子を中心に結構あります。これを直すにはまず間違いが起きるプロセスをよく観察することです。小さな字で計算している場合には大きく書かせます。なかなかこれを矯正するのは大変です。

・3桁x3桁の掛け算などひっ算が大がかりになるとき、見直しのために下一桁だけは再計算するという方法もあります。123x789の計算を検算するときに時間がないときは、下一桁だけ計算する3x9=27→下一桁は7となります。

 

 

計算ミスをしている1題を予想するゲーム

これも一時期やっていたのですがゲーム的なものです。計算問題、一行問題を5題やって間違っていそうなものを自分で予想するものです。ルールは5題中、4題正解でステージクリア。ただし「採点対象外にできる1題を子どもが選ぶことができる」というルールがありこのゲームのポイントになります。採点対象外の問題を選ぶタイミングは解いた後、採点の前にしていました。

5題中1題間違えても、それを採点対象外に指定できたら4題正解で無事クリアできます。逆にいうと自分の正解している問題を指定してしまうと、全問正解以外にクリアの方法はありません。

やってみると結構面白いです。

テキストの難易度によっては3題正解でクリアにしてもいいと思います。ゲーム性があるために楽しく問題に取り組めるという効果もあります。割と結構盛り上がりました。

実際の試験では間違いそうな問題がわかれば、そこから見直しをすることができます。

 

文章題のミスを防ぐ

解きながら「防ぐ」ミス

「問題文を読んだ段階、解いている最中に起きるミスを防ぐ」

設定、登場人物を理解する、求めるものを理解する→問題に下線を引く

問題文を可視化する→グラフ、面積図、線分図、表、樹形図等をつかってわかりやすくすること。

計算量を減らす(3.14計算、分配法則の逆、比を使う、概算で計算する)

字は汚くても多少はやむを得ない、最低限読める字で。

解いた後に「気が付く」感覚

解いて解答を埋めるときに「なんかおかしいな」と気が付くことがあります。この嗅覚を育てることが大事です。

・解いた答えが、A町→B町の距離が3600キロ?→実際は東京~鹿児島で1500キロぐらい。ありえない長さ。メートルと時間を取り違えていそう。3.6キロが正解なのだろう。

・弟の歩く速度が時速20キロ?、兄より速いとかおかしくないか?

・単位を間違う→長さ、時間、速さを今一度確認を。

・比を逆に使ってしまうケースがあります。

いくつもやってみて、少しでも効果があるもを見つける

ミスをなくす方法がインターネットにはあふれています。10でも20でもトライしてください。1つや2つ効果がなかったからといってあきらめてはいけません。

ワタシも実際効果がなかったものが大半です。ここに書いてないものも含めて10以上はミスを減らす対策をやってみました。

・やろうと思っていて試してはないですが、計算問題を鉛筆でなく「筆ペン」でやってみると間違いが減るとか、あるかもしれませんよ。(筆ペンは書きにくいので、文字をゆっくり丁寧に書く必要がある。ただ実際に試験を筆ペンで受験するわけにはいきませんが)

 ・統計的なデータはとれていないのですが、体感的にノートで計算するよりホワイトボードで計算したほうが計算ミスしにくい気がします。人に見られた状態だと計算ミスをしにくく、問題を解き進めるときに間違いを発見しやすい気がします。

 

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