算数と数学が似たような問題が出ることがたまにあるのですが、2020慶應義塾高校の数学入試問題が、2019年早大学院算数と似ていたという話。典型問題なのでパクリとかそういう話ではないです。
①早慶で、②中学と高校で、③1年違いで、というのが面白い。慶應義塾高校はちょっとバツがわるいのかなとか思ったりします。
2019年早大学院中学・算数
この問題簡単に見えて実はちょっとやり方を間違うとハマります。
2020年慶應義塾高校・数学
早大学院と数が違うだけで分母と分子が4桁の分数の約分です。解き方も早大学院の算数と同じです。
解き方は?
解法はいくつかありそうですが、早大学院の問題でいえば
約分できるということは同じ数で割れるということです。その数を〇とすると、
5080は〇x△であらわされる(〇の倍数)、同様に
5207は〇x▲であらわされる(〇の倍数)
線分図に書くとこんな感じ、つまり5207と5080の差も〇の倍数となります。
5207と5080の差は127なので、この2つの数は両方127で割れるということです。
慶應義塾の問題なら3201-3007=194、つまり分母と分子は194の約数である97で割り切れる。ということです。早大学院の問題は以下の記事で詳細を解説しております。
この問題にはNGな解法がある
早大学院の解説記事にも書きましたが、この問題で、分母と分子を割り切れる素数があるはずだと順に割り算する(つまり2,3,5,7,11,13…と順に割りきれるか確認する)とハマってしまいます、時間が足りなくなり不合格確定です。分母と分子の差に注目できるか、または明らかにいくつか約数がある5080を最初に素因数分解できるかがポイントになります。
まとめ的な何か
まとめ的な話になりますが、今回は「早慶の中学受験と高校受験で似た問題がありました」という話でそれ以上の何かはないのですが…
・算数入試の序盤[1][2]あたりの小問集合は「リズムよく」解きたい。
・問題を解くときにその1問にこだわりすぎない、時間配分と計画性を持つ。
・中学受験の問題は高校受験や場合によっては大学受験にも出題されることがある。
このことを留意してもらえればいいかと思います。では。
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