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サピックスがオンライン校を開校すると発表。詳細と影響などを解説【高校受験】

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SAPIXは2021年3月1日より中学部にオンライン校を開校するとHPで発表しました。

先ほど速報記事を出しましたが、その内容のレビューと影響について考えます。

中学受験ではなく、高校受験なのでそれは間違いのないようにお願いします。

ざっくりまとめ

・対象は首都圏難関高校を目指す小学5年~中学3年生、開校は2021年3月1日

・Web会議アプリ「ZOOM」双方向授業、1クラス20名程度、学力別クラスを想定

・講師による質問、他の生徒の解答などSAPIXの双方向・集団授業の利点を生かす

・部活との両立や遠隔居住者など可能性は大、料金設定や授業の質に難しさも

目次 

 

サピックスオンライン校の概要

対象

首都圏の難関高校合格を目指す小学5年から中学3年生

開校日

2021年3月1日、新小学5年(現小学4年)対象の授業は2021年9月から

授業曜日・時間帯

小学6年

①算数・国語セット、②英語、③理科・社会セット ①~③を選択。③のみは不可。週に1日~3日

中学1年

①5科目:週2回、3科目:週1回

中学2年

①5科目:週3回、3科目:週2回

中学3年

①5科目か3科目、選択して受講。詳細はHP参照。

開校説明会

2021年1月9日、1月23日、2月6日の11時~12時、Zoomにて開催。

1/9・2/6は新小6生~新中3生(現小5生~現中2生)を対象に、1/23は新中1生~新中3生(現小6生~現中2生)を対象に配信。

 

 

オンライン校の特徴

自宅のパソコンやタブレットでSAPIXの授業を受講

・生徒と講師のやり取りで進むサピックスならではの双方向授業を自宅で受講

・講師の問い掛けに答えたり、他の生徒の解答を聞くリアルタイムコミュニケーション

・Web会議アプリとして普及しているZoomを採用

近くに校舎がない方や通塾時間がない方も受講が可能に

通塾の距離的負担、時間的負担がなくなる。時間も捻出できる。

コロナ禍の中でオンライン授業を行い自宅受講でも校舎受講と同等の品質を提供

自宅で安心して授業を受けられるニーズへの対応

他の生徒の解法も学べる双方向の集団授業

動画配信→一方通行、個別指導→他の生徒の解法が見られない。

オンライン校では複数の生徒の解法を取り上げ解説し、より優れた解法が学べる。

双方向の集団授業のメリットを最大化するため「学力別クラス」「1クラス20名」

質問対応など授業以外のサポートもオンラインで

オンライン校には専任の室長、クラス担任による受験指導が自宅で受けられる

授業開始30分前にはオンライン上の教室に入れるのでその時間に講師に質問可能

質問対応、記述問題の解答添削、学習相談、個別面談、保護者会もオンラインで 

 

サピックスオンライン校、どうみる?影響は?

一番気になるのは料金

対面なしの状態で対面同等の料金を取るのは難しいと感じますが、サピックス側からすると、極端な話、首都圏全体から数十人集めることができれば良いわけですから、高めの料金設定も考えられます。ただサピックスは中学受験では圧倒的ですが、高校受験ではまだまだの感がありますので、既存のオンライン塾より高く、サピックスの対面より安いぐらいが妥当でしょうか。

他塾が追撃の可能性十分

高校受験塾は数がとにかく多いので、現在対面塾だが、サピックス同様のオンライン校を開校というのは十分ありそうです。サピックスに限らずですが、オンライン塾と対面塾を同一ブランドでやると、料金設定が難しくなるのでオンラインでどう納得感を高めることができるかかなと思います。

 

いろんな評価は先

移動時間ゼロで、対面と同じ効果があるとサピックスが言っているようですがそんなにうまくいくとは限らないですね、対面ゼロ、オンラインだけでやれる層というのも限られてきそうにも思えます。

対面よりわかり難く、学習効果もない、ただ料金は対面と同じ、とかになってしまい評判を落とすということもありそうです。

難関校・上位層の動きに影響がある可能性

サピックスは難関校・上位校狙いですが、上位層のほうがオンラインには向いています。学力別にクラスを編成するのも当然の施策だと思います。高校受験で、他塾などにどれほど影響がでるかはわかりません。

 

部活・習い事との両立がしやすい

高校受験ということで中学生が対象なのですが、部活や習い事との両立がしやすくなるのはいいことかなと思います。生徒が一定数集まれば受講する曜日の選択肢もいくつか取れるし、科目選択もフレキシブルにすることも可能になります。オンラインならいざとなれば、自宅外でも受講できるのも大きい。

遠隔地、海外でも?受講可能

近くにサピックス校舎がない場合、通学に時間がかかる場合などに有効。海外に赴任している場合でも海外からでも受講できる可能性があります。(すみません、未確認です)

小学5,6年から高校受験のための英語が学べる

高校受験のことはよくわからないのですが、一般的な塾ではどれほどやっているのかわかりませんが、小学生で英語の基礎を学べるというのに魅力を感じる層もいると思います。

中学受験への影響は?

本ブログ中学受験が専門なので影響を考えますと、まずオンライン校が中学部(高校受験)で開校されたのは、オンライン授業への親和性というか影響だと思います。

ネットワーク接続の難易度やオンラインのデメリットの出にくさとかを考えると、小学生よりは中学生のほうが効果が望めます。これで実績ができれば小学生(中学受験)への波及もありそうですが、今の中学受験はサピックスは圧倒的で空き待ちという状況、新たな施策を先だって行うかことには疑問です。小学生(中学受験)やるなら他塾が先なのではと思います。

 

繰り返しになりますが、サピックスのオンライン校の対象は、中学受験ではなく、高校受験なのでそれは間違いのないようにお願いします。 

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