7月12日は第2回合不合判定テストです。このテストの特徴と受験における注意事項とかアドバイス的なことを語ります。
公開模試はざっくり2つのタイプがある
①志望校によらず、全員が同一問題を受験し結果に応じ合格可能性を判定する模試(名前は主催によって異なる)
→四谷大塚「合不合判定テスト」もこれ。サピックスは「志望校判定サピックスオープン」、「合格力判定サピックスオープン」、日能研「合格判定テスト」、首都圏模試(統一合判)など。
②志望校の出題傾向に合わた問題で、その学校の志望者のみがうける学校別模試。
→サピックス「学校別サピックスオープン」、早稲アカ「NN志望校別合格判定テスト」など。
四谷大塚「合不合判定テスト」について
基礎から応用まで幅広い問題が出る。受験者層も四谷大塚や早稲アカでは必須のテストであり、一般校から最難関校までの志望者が受験する。受験者数、母集団とレベルの多様性から精度も高いといわれる。受験する人数も一番多く、受験者数約20000人。
以下、この四谷大塚サイトにある合不合の特徴を説明します。
四谷大塚「合不合判定テスト」の5つの特長
ただし、以下の学校の合格判定は若干不向きなことがあります。
・首都圏以外の学校には不向き。合不合判定受験者内で志望する人が少ない為、精度にばらつきがあります。
・四谷大塚偏差値が40以下の一般校には若干不向き。四谷大塚、早稲アカが中堅校以上をターゲットにしているため、志望者が少ない場合精度にばらつきが出ます。四谷大塚の偏差値表の一覧に掲載されるのは一定人数の志望者がいる場合です。掲載されていない学校もあります。
首都圏模試は四谷大塚に掲載されていない一般校にも強いので併用することをお勧めします。実際に四谷、早稲アカの生徒でも志望校によっては首都圏模試の受験を勧められます。
また、四谷大塚偏差値65以上の最難関校の場合は実際の受験問題の難易度が合不合問題の難易度よりも高いため精度が落ちる場合があります。これは他の模試でも同様です。学校別判定模試を受験しましょう。
少しでも受験を検討している学校があるなら必ず選ぶことをお勧めします。希望しても人数の関係で別会場になることもあります。また、他の模試でも実際の中学校を模試会場にできる場合があります。
受験可能な学校例(模試によって異なりますので公式サイトでご確認ください)
聖学院、巣鴨、成城、世田谷学園、会場、都市大付属、共立女子、十文字、
豊島岡、普連土、田園調布学園、吉祥女子、富士見、広尾、日大目黒、三田国際、文化学園杉並、東京電機、八王子学園、森村学園、逗子開成、神奈川学園、神奈川大学附属、渋谷教育学園幕張、東邦大東邦、栄東、淑徳与野
・男女別に偏差値がでる
これは他の模試にはない特徴です。問題は男女で同じですが、偏差値は別に出ます。同じ点数でも女子の偏差値が2から3程度高くでます。
四谷大塚の偏差値も男女別に集計された結果です。たとえば、開成と桜陰はともに80%偏差値が71ですが、合格可能性80%になる点数は必要な点数は開成のほうが10点~20点程高い点数が必要になります。男女間の差は試験問題にもよります。
・結果通知方法
結果はインターネットで見ることができます、また後日郵送または提携校経由で、紙でも貰うことができます。インターネットでは、素点が翌日月曜日の昼から随時、偏差値、志望校判定はその週の木曜日に出ます。
比較的早いと思いますが、この周期に慣れてくると、素点が出てから判定までが長いなぁと思うようになります。
・出題範囲
試験日までで予習シリーズで勉強した範囲すべてです。カリキュラム進度は四谷大塚のHPにのっています。1年を通じて6回の合不合判定テストがありその6回で中学受験全体を網羅するようにできています。ゆえに、前回までに出てない単元が出題される可能性が高まります。ヤマを張るというわけではないですが模試直前の勉強時には意識しておいていいかと思います。
・合不合の偏差値
組み分けテストより受験者数が多く、四谷大塚の組み分けテストより平均して2程度偏差値が高い値となります。同じ点数でも女子のほうが2~3偏差値が高くなりますので、男子の場合は組み分けより1程度、女子の場合は組み分けより3程度偏差値が高くなります。
・復習を必ずやる
合不合だけではないですが、復習は必ずやってください。目安は以下の通りです。正答率は偏差値が出るタイミングでわかりますので、正答率が出てから復習しても良いです。
目標偏差値65→正答率30%以上のものは完璧に復習。
目標偏差値60→正答率40%以上のものは完璧に復習。
目標偏差値50→正答率50%以上のものは完璧に復習。
目標偏差値40→正答率60%以上のものは完璧に復習。
得意、不得意など科目にもよりますので、正答率の目安を決め、
科目や分野に応じて目安を自分で決めるとよいと思います。
一般校~中堅校志望者向けの対策と注意点
対策や注意点はレベルによって変わってきますが、今回は一般校~中堅校志望者向けにごく簡単なアドバイス
国語:論説問題、物語問題は3000文字長い、時間不足に気を付ける。選択肢、抜き出し問題に注力。記述はあらかじめレベルごとの作戦をたてておく、完全に捨てる、埋めるだけ、要素を詰め込んで解答等。
算数:目標点数にもよるが、苦手な場合前半の問題を集中的に解くのがよいと思います。後半は捨ててもよい。後半解くなら前半見直せ。図を書いてみる。
理科:いつも見る問題がいつものように出ます。それだけでもやっておく。水酸化ナトリウム+塩酸。夏の三角形、天体。ホウ酸ミョウバンの溶解度問題。
社会:地理の統計、歴史の江戸時代以降を中心に。暗記ものは直前まで伸びる。前日当日でも知識を1つでも入れいくこと。直前まで諦めない姿勢がが受験全体への粘りをうむ。
合不合判定テストは四谷大塚系の受験生にとってとても最も大事なテストの一つです。難易度バランスが良く同じ形式で6回あります。経験を積むことにより、受験本番でも力を発揮しやすくなります。復習も正答率を見ながら行うことをおすすめします。