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【コロナと学校と中学受験】「9月入学」ってどうよ?

【コロナと学校と中学受験】「9月入学」ってどうよ?

 コロナ禍により、教育活動が停滞し、学校が再開されたとしても1年間のカリキュラムをこなせるのか?という問題があります。そして少し前あたりから、2020年の4月~6月までは実質教育の機会がほぼない可能性がありますので、入学式など全ての学校行事を半年後ろ倒しにする「9月入学」の話が出てきています。この問題のツイートしたのですが、結構興味のある方が多いと思ったので記事にします。

・「9月入学」の話題を最近よく聞く

長引く休校『9月入学に』高校生がネット署名

大阪市立高校3年生の西野桃加さん(17)はネットの署名サイトで、「日本全ての学校の入学時期を4月から9月へ」と呼び掛けました。西野さんは「休校の問題点が“教育を受けられないこと”だけだと大人が考えているとしたら、それは私たちからしたら、絶対に違うと思っていて、友だちと話したり、先生の授業を受けるのも楽しいと思っているし、そういうのができないままで、みんなと過ごす高校生活の1年が終わってしまうと思ったら、悲しいし…(以下略)

9月入学、小池都知事も賛成 TBS NEWS

小池都知事も賛成
 新型コロナウイルスの影響で学校の休校が続く中、導入の議論が出ている「9月入学」について、東京都の小池知事が賛成の立場を示しました。

 「9月スタートもありではないかと思います。大きな流れ、新しい流れはこういうときに出てくるのではないかなと思っています」(小池百合子都知事)

 小池都知事は取材に応じ、9月入学について、「国際標準に合わせていくのも1つかなと思う」と賛成の立場を示しました。一方で、「混乱が生じる可能性もある」とした上で、29日の全国知事会でも議題にあがるとの見通しを示し、「教育については全体を考える必要がある」と述べました。 

 ・中学受験が半年後ろ倒しになるのか?

 「9月入学」は学校教育を半年後ろ倒しにするするものですが、受験、特に中学受験の観点から見るとどういう影響があるでしょうか?

2021年受験以降は半年ずらして2021年9月に入学、受験は2021年7月8月と考えると仮定します。思いついたのは以下のようなことです。

①受験時期とインフルエンザの時期が重なっていたが、その問題は2021年以降なくなる。受験時期が夏になるとはいえ、健康管理の面ではメリットかな。

②受験直前の1月に学校を休むか問題があったが、夏休みに当たるので2021年以降なくなる。受験時期が長期休みになるので都合の良い面はある。

2021年受験組は受験勉強が半年伸びる、追い込み型有利。たとえば、大学受験でいえば、全体的後ろ倒しになるので浪人より現役が有利。

半年分、受験に関するコスト、精神的負担などが明らかに大きくなる。

⑤中学受験というより高校・大学受験になりますが、欧米の学校への進学や留学が容易になる、また海外からの留学なども容易になる。

世界的には9月入学なので国際基準に一致する。

 

・学校の9月入学の可能性

 で、9月入学、学校教育全体の半年後ろ倒しですが、その現実味ですが、
暫定的に入学試験や学校教育をずらすとかはあるかもしれませんが、9月入学は基本的には「ない」と考えます。以下のような理由です。専門家でもないので、そういう風に考える一般人もいる、ぐらいに思ってください。

①コロナ収束の時期がいつになるかわからない。2020年9月に収まっているかは不明。

②社会的な影響が大きく、率先してやる人がいない。意見やコメントを出す人は多いが制度を本気で変更しようとする人がいない。

③メリットはあるが、コストや関係者の負担などデメリットもある。コロナ禍の中、この制度改革を進める優先度が他より高いか?圧倒的にメリットが多いとなれば可能性はあがるが現状圧倒的とまではいかないと思う。

④9月入学のためには法改正が必要になる可能性が高く、2020年に適用するには時間がなく難しい。コロナ問題でてんやわんやのときにその議論がされるとは考えにくい。

⑤萩生田文科のコメントを見ると後ろ向きだと思います。率先してやる気なし。決める権限が大きい人のコメントほどネガティブ、慎重な印象がある。まぁ当然かもしれないですが。ただ、野放しにして、何もやらずに「結果として」9月入学以外の選択肢がなくなる可能性ならまだあるかもしれない。

萩生田光一文科相は4月28日の閣議後会見で、新入学と新学期のスタート時期を9月に変更する考え方について、「確かにメリットがいろいろある」と述べ、文科省内でシミュレーションを重ねるなど検討状況を明らかにした。同時に、「文科省だけで完結する問題ではない。入試や就職活動など社会全体で考えることが必要だ」と指摘。「オールジャパンで『子供たちの学びを確保するためには、もうこれしかない』と、本当に一緒に考えてもらえるなら、一つの大きな選択肢になってくる」と踏み込んだ。 

⑥日本は世界的に思い切った制度の変更は変更はしにくいし、できない傾向がある。コロナ関連も打つ手が遅いにぬるいと言われている。「9月入学」だけガシガシ進めるとは思えず、必要性も(他のことに比べると)大きくない。これが他の国だったらまだ可能性はあり。

⑦日本は基本的には教育よりも経済が優先されており、経済的なメリットには結びつかないので教育関係者以外に同意を得ることは難しい、、、かな?

 

9月入学でないなら、じゃ2020年の教育課程はどうなるのか?など疑問は残りますが、制度の変更以外で乗り切ることを考えるのではと感じています。とはいえ、9月入学について議論が起きることは良いことだと思います。ご家庭でもメリット、デメリットについて考えてみてはいかがでしょうか?時事問題として受験で役に立つかもしれません。

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今日はここまで、お読みいただきありがとうございました。

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