学校を選ぶときにまず気になるのが通学時間。
どんなに素晴らしい学校でも、学力があっても遠くて通えない学校となると絵に描いた餅となってしまいます。
片道2時間となると、やはり二の足を踏むのではないでしょうか?
仮にギリギリ通えたとしても部活や課外授業などが十分にできるかというと微妙な感じです。今回は「通学時間」についてのお話です。
通学時間で考える志望校選び
2021年今年の入試では…
コロナ受験と言われた今年の受験は、通学時間は短めの学校を志望する人が多かったと言われています。
通学時間ネタでよく言われること
・『60分以内が希望』
・『平均60分』
・『限界90分』
通学時間を考えて受験情報集めを集めをやるとこの辺りの数値が良くでてきます。
学校によっても違いますし、住んでいる地域でもいろいろ違ったり。
志望校の限界通学時間は?
いろいろなアンケート結果を見かけることがありますが、
だいたい似た傾向になります。
通学時間を考える その5[中学受験合格言コラム]|ベネッセ教育情報サイト
ざっくりまとめると
通学時間は70分未満と考える保護者が60%以上
通学時間は90分未満と考える保護者が85%以上
平均60分、限界90分というのはある程度妥当な数字のようです。
学校によっては通学時間制限がある
筑駒、筑波大附などの国立は、通学区域内に保護者と同居していることが出願の条件となります。また、例えば桜陰、女子学院の入試要項/学校説明では以下があります。
実際の通学時間は?
開成中高の通学時間
学校のHPに通学時間のデータがあります。
その他の学校の通学時間
海城[学校説明会] :平均60分
明大明治[学校HP] :平均70分 スクールバス
吉祥女子[学校説明会] :平均60-75分
明大中野八王子 [学校説明会] :平均60-90分 スクールバス
国学院久我山 [学校HP] :中学平均51.3分 きっちり書いてあるところが自信あり、といったところか。
平均として見るとやはり1時間ぐらいといったところでしょう。
最寄り駅から学校までスクールバスを使うところだと、75分ぐらいと思います。
通学時間30分は偏差値5に相当する?
通学時間が短いと偏差値5高いのと同じと考えている人もいます。
例えば、(通学時間30分の偏差値60の学校)=(通学時間60分の偏差値65の学校)=(通学時間90分の偏差値70の学校)という感じです。
女子の通学時間は男子より短い
志望校の平均通学時間のデータがあるが、女子の方が短いようですが大きな差ではありません。数分差といったところでしょうか。
男子の場合は難易度が高い学校ほど通学時間が長くなる傾向があります。
あの難関校なら遠くても通う価値あり、という考えをすることが多いように思います。
通学の負荷は時間だけじゃない
通学の負荷は時間だけではなくいろいろな要素がからみます。
・下り電車だったら混雑しないし気持ちに余裕がでる、座れる場合もある。
・乗り換え回数が少ないと楽。乗り換えに時間がかかるケースも。
・交通機関によって身体の負荷は違う。徒歩が長いとそれなりに大変。
時間だけにとらわれすぎないようにしましょう。学校説明会に出向くときに通学時間や負担を確認するようにしましょう。
駅近の学校だと比較的遠くからでも通える
開成、桜陰、雙葉、女子学院、豊島岡とかは最寄りの駅から2,3分ですよね。
雙葉は乗り入れが多い四谷駅から見える場所で、駅から近い学校だと比較的遠くからでも通うことが可能です。都心部の人気伝統校は駅近にあるケースが多いと思います。
学校が駅近→通学範囲が広い→志望者数が増え人気化する、という傾向がありそうです。
スクールバス
スクールバス使用の明大中野八王子のHPには以下のように書いてます。
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本校の始業時間は8:45ですが、ほとんどの生徒がスクールバスを利用しているので、バスの中から学校が始まるような感覚があるかもしれません。
(もちろん交通事情等でバスが遅れた場合には、遅刻扱いになることはありません。つまり、バスに乗車した時点で登校したことになります)
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スクールバスを使う学校は基本的にこのルールでスクールバスに乗った時点で遅刻にならないので、心理的に楽です。
バスに乗り込るまでが通学、バス乗車以降は学校生活といった感じです。
通学時間、我が家の場合
通学時間が70分以上90分以内となる遠目の学校を2つ受けていました。
また、栄東も受験してますが、通学時間は100分ぐらいかかりそうな感じです。
やはり魅力的な学校が遠くにあるという状況はありますし、埼玉の学校への通学時間はやはり長くなります。
住んでいる場所によっては通学可能な学校が限定される
住んでいる場所によっては1時間以内で行ける学校がかなり限られます。郊外に住んでいたり、最寄りの駅まで時間がかかる人も通学時間が長めになります。
1時間以内で学校数が限られてしまう場合は、許容する通学時間を少し伸ばして考えたほうがいいかもしれません。
遠距離通学はその学校でないとダメな理由次第
結局、遠距離通学をするかしないかは、その学校でないとダメな理由があるかということのように思います。
・将来行きたい、行かせたい大学の付属である。
・そこでしか学べないカリキュラムがある。
・そこでしかやれないクラブ活動がある。
多少の進学実績の差や感覚的な校風の差というなら通学時間が短いほうがよさそうに思います。
通学時間問題どうする? まとめ
・目安をつくる
ご家庭の事情、お子様の性格などによって、だいたいの目安をつくるのがいいと思います。(例 基本70分以内、特に行きたい学校90分以内。どうしてもの事情がある場合100分以内。等々。)
・気になる学校なら説明会に行く。
通学時間が1時間以上の場合でも、ある程度(約1時間半ぐらい?)であれば、まず学校説明会に行くべきだと思います。説明会ではどのあたりからどのぐらいの通学時間で通っている人が多いか説明があると思いますよ。
学校説明会に行けば実際の通学経路を体感することにもなりますし。
・子供の意見を聞く
通学時間が長いのは大変な面はあるが、通学時間への耐久性は本当に個人によります。
本人に行くという意思があるなら、ある程度の時間までなら行く前提で検討していいのではないでしょうか。
本人が難しいようなら優先度を下げたほうがいいと思います。実際に行くのはお子様ですから。
最後に、偏差値、校風、共学別学、志望校選びにはさまざまな切り口があります。
通学時間もその一つです。最初から限定するのではなく、ある程度通学時間を長めでも候補に入れておき、学校説明会などを通して絞り込んでいくのがいいと思います。