9月に入って2週間ほどたちました。中学受験生にとって秋は時間が足りない季節です。で、どうするか?という話です。
先日、中学受験、9月からの過ごし方を考える - 中学受験の下書き
の記事でも書いたのですが、本当に時間がなくなってきます。
秋以降子供がやらねばならないこと
・所属校舎授業
・土曜・日曜の学校別対策授業
・志望校の過去問演習
・家での復習、弱点対策
・合不合模試、学校別模試
・小学校のイベント
・ほとんどない隙間に、学校説明会
その中でも過去問の取り組みは重い
特に過去問は自宅でやらねばならず結構重いです。またやるだけでなく復習も必要になります。忙しさのあまり復習がおろそかになってくる人、復習しない人が出てきますが、過去問は必ず復習するようにしてください。過去問への取り組み方への質が受験勉強の質となります。
過去問の復習は終わらない
過去問は問題も難しく丁寧に解きなおしや復習を行うと終わりません。できるだけ過去問演習を行ったその日のうちに解きなおし、復習を終えるようにしましょう。これを習慣化できるかが大きなポイントになります。
難問・応用問題は復習しないと割り切る方法はアリです。過去問の自分の点数から、「合格者平均点+〇点」分まで復習するとかルールを決めても良いです。復習を予定通りの時間で終わらせることが大切です。
優先度をつけてやる・やらないを決める
先日の 中学受験、9月からの過ごし方を考える の記事にも書きましたが、やるべきことが増えてきた場合は優先度を決めてやる・やらないを決めていくことが大切です。できる限りやるというようなあいまいなルールを決めると「こなす」勉強になってしまい、全体的な勉強の質が下がります。
塾の先生に相談すると、『~講座は〇〇が期待できます。』みたいなことを言って講座を辞めさせない先生もいますが、本当に効果があるのかしっかり考えてみてください。講座を取るかどうかはご家庭の判断です。
時間の見直しの候補
①レベルが合っていない講座、なんとなく続けている学校別講座
→学校別は土日にやると思いますが、土日とも朝から晩まで埋まっているのは好ましくありません。必ず復習できるバッファを確保すること。
②優先度が低い模試
→優先度が高くない学校別模試、他塾の模試は増やしすぎないこと。復習する時間が取れないなら最初から模試を受けないことが大切です。模試自体は4時間程度で終了しますが、移動や復習時間で丸一日潰れます。
③四谷大塚系の人はYT(週テスト)をやめると時間を確保できる
→この時期YT(週テスト)の優先度は下がっているはずです、やめることで時間を確保できます。
④学校説明会
学校に直接行くイベントが減っているのが残念ですが、受験が決まっている学校は「親子」で学校に出向くのが望ましいと思います。受験当日が初めて学校に行くということがないようにしたいです。
受験の候補校ぐらいでも少なくとも親は学校に行ってみるべきかと思います。学校に出向くイベントが2つ以上重なる場合は、父親と母親で分かれて参加するというのもアリです。
以下気をつけたいこと2点をあげます
精神論に頼らない
気合で、根性で、とか精神論でなんとかしようとする人がいます。精神論で乗り切ろうとするのはよくありません。入試まではまだ時間があります。気持ちは大事ですが、それ一本でこれから先の受験勉強を乗り切るというのは無理があります。
気持ちが必要になるときが、これから先必ずやってきます。まだその時期ではありません。今はメンタルや身体的な負担をコントロールして走り続けることが大切です。
新しく何かを追加するときは何かを減らす
まわりを見ていると、やることを積み上げるばかりで減らすことを考えない人が多くいます。無理に追加すると勉強の質が必ず落ちます。何か新しいことをやるためには、必ず何かを減らさないと新しいことはできません。
塾中心で受験勉強を進める場合でも、子供のスケジュール管理は親の責任です。
そこのところをきちんと考えたほうがいいと思うのです。
夏休み明けのテストがイマイチだった人
「夏あれだけ頑張ったのに成果が出なかった」という人もいると思います。
大量のインプットがまだ頭の中で消化できていなかったり、アウトプットのパフォーマンスが足りていなかったりして、点数に結びついていないかもしれません。
より実践的勉強、つまり演習やテスト形式の問題を行いアウトプット能力を向上させると結果に結びつきやすいと思います。
スポーツでも勉強でも停滞期というのが必ずあり、その期間を抜けるとパフォーマンスは一気に向上します。ちょっとこの点を掘り下げます。
学習の高原現象(プラトー)
勉強を続けていると停滞期があります。停滞期は、力がついているのか力がついていないかわからない気持ちになりますが、地道に演習を積み重ねることが大事です。地道に続けているとグンと実力がついたなと実感できる時が必ずきます。
これはスポーツや学習の高原現象(プラトー)とよばれるものでトレーニングとパフォーマンスは単純比例ではなく、成長が停滞する(力がついていないように見える)期間が存在するというものです。この期間を抜けるとパフォーマンスは向上しはじめます。
例えば、自転車に初めて乗れたときのことを考えてみます。
最初誰でも「うわっ、全く乗れねぇ」ってなりますよね。何回かやっても転んでばかりで上達の気配がない(これをグダグダ期間とします)、ただそれでもただ転んだりしながら続けていくと、いつのまにか乗れる距離が長くなって自転車に乗れるようになる。
「うわっ、乗れねぇ」の段階やグダグダ期間でやめるとやっぱり自転車には乗れません。乗れるようになるためのグダグダ期間と思えることが大事です。
大事なのは判断すること
秋からは時間がないのはみんな同じです、その中で講座を受けるのか、模試を受けるのか、時間をどう使うのか?は受験生とご家庭の判断です。塾の先生に相談するのも手ですが、やはり最終的にはご家庭の判断だと思います。そこを他人に判断させては受験自体が「自分ごと」ではなくなってしまいます。受験が「自分ごと」か、「他人ごと」かで結果が大きく異なってくると思います。
今回はここまで