中学受験の下書き

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失敗例から考える中学受験の志望校選び

失敗例から考える中学受験の志望校選び

今回のテーマは志望校選び。志望校選びだけではなく勉強法や目標の立て方とかにもいえるのですが、「人によって正しいやり方がことなるが、失敗するパターンはある程度共通している」という傾向があります。

 今回は、そんな「失敗あるある」を回避して、満足度が高い志望校選びに生かしましょうという話です。

失敗例から考える中学受験の志望校選び

第一志望を頻繁に変更して失敗

 模試が良かったら第一志望の学校の偏差値をあげ、悪かったら下げるとか、良い学校の話を聞くとそこを第一志望にしてしまったりとか、頻繁に志望校をかえるのは良くありません。

 第一志望、上位志望を頻繁にかえると6年秋以降の志望校対策の勉強にも影響が出てきます。塾側も志望校を意識した指導をしていますので、6年の夏以降に志望校を変える場合はすぐに塾の先生に連絡しましょう。

第一志望が決められない

第一志望が頻繁に変わるだけでなく、第一志望がなかなか決めらないケースもあります。
・元々複数の候補があり、第一希望を決められない。
・第一希望の学校が何か違うと迷いが生じてきた。
・元々志望順位が高かったわけではなが、学校見学で実際に行ったところ元々の第一希望より気に入ってしまった。
・受験生と保護者で志望校が違っている。

理由はそれぞれですが志望校を決められないケース。第二志望以下は大きな問題にはなりませんが、第一志望が決まっていないとなかなか難しいです。

何を優先して志望校を決めるのか受験生と保護者で今一度考えていく必要があります。また、過去問との相性、を見て決めるというのもあるとは思いますが、「本当に行きたい学校」を第一志望にするべきです。

 

学校の昔のイメージが抜けずに失敗

学校は毎年いや毎日変化しています。親世代が受験の時の学校のイメージで考えると失敗してしまいます。『あの学校は残念な子供が通うところだった、だからNG』とかですね。トップの交代や学校方針の転換、共学化などで一気に難易度が変わってしまうことがあります。
特に関東で生まれ育った方は、注意しましょう。まず学校説明会に行くのがお勧めです。例えば洗足学園、鴎友、吉祥女子、攻玉社、本郷、広尾学園、東京都市大学等々力などは親世代とイメージのギャップが生まれやすい学校です。元が女子高で校名変更・共学化した学校などは、元の学校のイメージを引っ張りがちなので注意しましょう。

チャレンジ校ばかり受験し失敗

安全校を受験しないと、実力相応校、チャレンジ校のみの受験となり、プレッシャーを感じ力が発揮できないことがあります。

安全校は対策がほぼなくても受かるところ、あと実力適正校、チャレンジ校、それぞれで学校別の対策にもメリハリをつけましょう。

偏差値帯は広くが基本です。

別学校・共学校にこだわりすぎて失敗

今は共学校が人気ですが、すべて共学で固めるとレベルが合わなかったり校風が合わなかったりしてきます。少なくとも志望校選び、学校説明会を聞きに行く段階ではいろんなタイプの学校をチョイスしておきましょう。
いろんなタイプを見比べることによって、各学校の立ち位置のようなものがみえてきます。

同様に「キリスト教」の学校や「学校の東大合格者数にこだわりすぎて失敗」という特定条件にこだわりすぎてしまい選択肢を狭めている失敗例もあります。

 

都立中高一貫校と併願して失敗

都立中高一貫校の合否は適性検査、報告書で決まるため、私立とは求められる能力が異なります。2月3日に受験する適当な私立がないからという理由で受験すると失敗することがあります。
受験するとなれば、模試だ過去問、問題傾向分析だとなんだかんだ時間を取られて、本命私立にまで影響が出てしまいます。
 成績上位層や元々都立中高一貫校タイプの問題が得意という場合はさほど負担がなく併願できる場合もあります。都立と私立を併願する場合には塾の先生などに相談して行うのがよいと思います。
 私立でも日程があいているので受けるだけ受けようというのは要注意です。

試験問題の傾向の違う学校を受けて失敗

私立と都立だけでなく私立同士でも問題傾向が全く違うことがあります。
入試問題には、ざっくりとA問題(知識系、選択問題)とB問題(思考力系、記述問題)に分けられます。受験校の問題傾向がバラバラだと対策にも時間がかかります。

算数の思考力問題の難易度や、国語の記述の量などは注意が必要です。

ただ、一般的に志望校は問題傾向よりも、学校の校風なり、通学時間なり、進学実績なりを見て決めることが多いので志望校の問題傾向がすべて同じとはなりにくいかもしれません。
特徴のある問題が出され、対策が必要な学校が視野に入ってきたときは気をつけましょう。

複数受験日を連続して突撃して失敗

複数の受験日がある学校を連続で受験し失敗するケース。

複数回受験がある場合は後のほうが難易度が上がること多いので後半が精神的にも難易度的にも厳しくなります。それでも第一希望なら受けるべきという考えもあって3連続で全て落ちたら失敗に見えますが、結果論という感じもします。虎穴に入らずんば虎子を得ずとでも言いましょうか。

たしかに複数回受験することによりボーダーでの繰り上げが優先されたり、加点されたりするケースがあるので熱望校の3連続自体が悪いともいえない。

それでも3回チャンスがあるからといって、(適正校ではなく)チャレンジ校の3連続は避けたいところ、するなら行っても良いと考える安全校を押さえた上での受験が必須です。

あと受験校は2月1日にA校合格なら、2月3日はB校、不合格なら2月3日はC校というように、合否で決まるにようしておくのがいいと思います。その時の気分で受験校を変更するというのはリスクが高いです。例えば、「2月4日はB校かC校を受験するけど、2月3日の日に家族で話し合って決める」とか、は避けたほうがいいです。

 

志望校を変更して失敗、せずに失敗

志望校にこだわりすぎても、頻繁にかえてもダメとなると、本当に志望校を切り替えるタイミングは難しいです。よくあるのが、第一志望の学校はあるものの学力的には足りておらず、第二希望に集中したほうが良いのではないか?という状況です。

個々の状況によってしまうといえばそれまでですが、第一希望の学校が良いと思った理由、第一希望と第二希望の必要能力の差。問題との相性…、特に受験生本人の気持ちを尊重するべきだと思います。

 学力的には若干厳しいけど諦めたくないなら、受験して良いと思います。その場合は、先ほども書いたのですが、併願校選びを慎重にし、第一希望ではないが、学力的に合格が取れそうで、行っていいと思える学校を確保することをおすすめします。