勉強には集中力が必要です。一方、子供の集中力というのは親がコントロールすることが難しいものです。今回はスポーツや勉強での極度の集中状態「ゾーン」についてのお話です。
算数の問題を解いていると姿勢が斜めになってくる算数好きの男子。不思議なもので苦手な国語のときは斜めになってない。
— 中学受験の下書き (@jukenshitagaki) 2019年9月4日
これ極度の集中力を持続している、いわゆる『ゾーン』状態の可能性あり、『ゾーン』状態はできるだけ持続させること
姿勢を注意したくなりますが『ゾーン』は才能の一つ
よく言うゾーン状態
- 水にもぐっているような感覚で音が遮断されている。
- 時間の進み方がゆがむ、スポーツ選手が周りがゆっくり動いて見えたり、気がついたら試合が終わってた、というぐらい集中している。没頭して勉強の中に入り込む感じ。
- 自分が俯瞰してみえる、自分が自分でない感じ。
- 勝つ自分が見える、誰かが後押ししている感覚。
ゲームを集中してやるとあっという間に時間が過ぎるだけでなく、極度に集中していて無意識で操作していたり自分が自分でないと感じるときがあります。あれが近いです。
中学受験生が誰でもゾーンに入るわけではないので、一部そういう人もいる程度の話でいいと思います。
「なんでゾーンに入らないの!」とか怒っちゃダメですよ。
ゾーンに入るための条件
これというのはありません、まず集中することが前提です。ただ以下のことがゾーン状態には必要だと言われています。
- ほどよい緊張→リラックスしながらも緊張している状態が良いとされています。
- 明確で適切な目標→自分の能力と乖離がないほうがよいとされています。
- ルーティーンをもつ→演習に入る前に特定の動作などルーティーンを持つと集中状態に入りやすいとされています。
- 成功できるイメージ→自分はできるというイメージがあるほうがよいと言われています
中学受験生のゾーン状態
科目によっても違いますが、一番発生するのは算数好きの算数です、大半がこれです。国語でも、集中し速く正確に読み取れるということがあります、ただ算数とは違うように思えます。
一般的に算数など思考系の問題を解くときにゾーン状態は発生しやすいですが、理社などの暗記系科目でも、と暗記している内容を引っ張りだしやすくなったり、問題を解くスピードが速くなったりすることがあります。
中学受験生がゾーンが発生しているときは集中するあまり以下のようなことがあります。
姿勢が悪くなってくる
集中のあまり、身体が斜めになってきたり姿勢が悪くなることがあります。これを注意するべきかは意見が分かれるところですが、私は極端でなければ注意しない、集中してるならば集中させるほうがいいなと思います。ある程度自然となおってくる場合が多いですし。
文字が汚くなる
集中力のあまりで、書くスピードが思考に追いつかないというか、思考が先に先にいってしまうと字が汚くなることがあります。字が汚いというと男子というイメージですが集中したときに時が汚くなるのは女子も同じです。
この状態のときも、極力注意しないほうがいいかなと個人的には思います。
少なくとも、問題を解いている最中、テストの最中は集中させておくほうが望ましいと考えます。注意する、指導するなら終わった後で。
姿勢はともかく文字の汚いのは減点対象でもあるので悩ましいところではありますが。
集中力の高め方
豊島岡女子では毎朝全校一斉に白布に赤糸を通す運針を5分回行います。
一日の始まりを心静かに迎える「5分間の禅」ともいえるこの行は、集中力を養う心の鍛錬の時間です。 6年間もしくは3年間にわたる毎朝の運針の継続は基礎の大切さや積み重ねることの偉大さを、身をもって実感させてくれると思います。
まさに集中力を高める作業です。試行錯誤する必要がない、余計なことを考えずにできることが集中力を高めやすいと言われています。
まとめ
・極度の集中状態であるゾーン状態は集中した結果であり、
ゾーンに入らなきゃというのはちょっと違う。まず集中できるようにすること。
・算数など思考系科目の演習、テストをやると集中しゾーン状態に入ると
姿勢が悪くなったり、文字が汚くなったりすることがある。
・ゾーン状態に入っているときは姿勢が悪い、字が汚いなどの
注意や声掛けをできるなら避ける。