中学受験の下書き

中学受験ブログ。勉強法、過去問、志望校対策、併願校戦略、受験データ分析、模試平均点予想などを行っています。誤字脱字が多めです。

【中学受験】教科ごとの配点が微妙に合否に影響する件【傾斜配点か均等配点】

中学入試・配点の違いが合否に影響

学校ごとに入試問題の出題傾向は異なりますが、教科ごとの配点も違いがあります。配点だけで学校選びをすることはないですが、違うと気になるものです。今回のテーマは「配点の違い」です。

傾斜配点か均等配点かで合否に影響がでる件

学校ごとの配点の違い

慶應普通部:国語100点、算数100点、理科100点、社会100点の合計400点満点
 →4科目均等配点
渋谷教育渋谷:国語100点、算数100点、理科50点、社会50点の合計300点満点
 →国語・算数の比率が高い傾斜配点
 
この2つを比べる場合、国語、算数の各科目が占める割合は慶應普通部で25%、渋渋で33%。渋渋は国語、算数の各科目の影響がより大きくなります。

一般的には慶應普通部のように4科目同じ比率より渋渋のように理科・社会より算数・国語の配点が高いところのほうが多いといえます。

学校ごとの配点の違い一覧

この配点の違いはどのような影響があるでしょうか?
それを知るためにまず配点の違い一楽を作成しました。表では一部の学校だけですが教科ごとの比率を計算してみましょう。
イメージ 1
 

均等配点の学校

筑駒、慶応普通部、女子学院、鷗友学園などが該当します。理社の配点が各科目25%、合わせて50%になりますので科目間の得意不得意が少ない人が有利です。
また国語・算数の配点比率が各科目25%になり他より少ないので、国語か算数のどちらかが不得意な場合は、この均等配点の方が有利です。 
 
・適している人→4科目の偏差値の差が少ない、不得意科目が国語か算数である。

・適してない人→国語と算数の両方が得意である。 

国語・算数の配点比率が高い傾斜配点の学校

慶応中等部、早稲田実業、栄東などは国語、算数の配点が高い学校です。もっとも高い学校は国語33%、算数33%で理社がそれぞれ国算の半分となる学校で表内だと巣鴨、雙葉、豊島岡、栄東、浦明、慶応中等、渋渋、早実が該当します。

均等配点の学校とは逆で国語、算数が得意だと有利になり、両方得意だと圧倒的に有利になります。

どちらかが極端に不得意科目の場合、他3科目での穴埋めは難しくなってきます。

特に算数はもともと差ができやすい科目なので、配点が大きいこのケースだと算数だけでほとんど合否が決まるケースさえあります。

傾斜配点は理科・社会の配点が少なくなる傾向があるので、これらが不得意な人にはには向いている配点でしょう。

国語・算数が両方得意科目という場合は圧倒的に有利なので、強気で思い切ったチャレンジも可能です。国語、算数の配点が高い学校は、一般的に逆転合格が起きやすい印象があります。

適している人→国語か算数のどちらかまたは両方が得意な人。

       理科と社会が不得意でも国語と算数の点数で合格してしまうケースあり。

適してない人→どちらかというと理科、社会が得意な人

 

ちなみに灘は?

灘は2日間試験があり、試験科目は国語・算数・理科の3科目です。社会はありません。勉強の中心は算数(そして国語)になります。1日目:国語(80)算数(100)理科(100)2日目:国語(100)算数(100)合計で500点満点、国語と算数がそれぞれ200点。つまり40%を占め、首都圏のどの学校より国語と算数の割合が高くなります。

 

まとめ的なはなし

実際は、配点だけで決まるのではなく、問題の難易度により差がつきにくくなったり、つきやすくなるなど配点以外の影響も多いです。

 

配点だけで学校選びをするケースはおすすめしません。
志望校選びに使うのではなく、勉強の進め方において、志望校の配点も意識するというように使ったほうが良いと思います。