新型コロナウイルス感染拡大で休校が長期化したことによる学習の遅れを踏まえ、文部科学省は14日までに、高校入試で受験生が不利益を被らない措置をとるよう全国の自治体に通知した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59109210U0A510C2CR8000/
この文部科学省の通知は以下にあります。
令和3年度高等学校入学者選抜等における配慮事項について
https://www.mext.go.jp/content/20200514-mxt_kouhou01-000004520_2.pdf
一読することをお勧めしますが、いつものようにざっくりまとめました。メインとしては高校入試のことが書いてあります。
・出題範囲や内容、出願方法で不利にならないように、適切に工夫
・内申書を合否判断に使う場合、出席日数や学習評価内容で不利益がないようにする
・長期休校の地域の生徒が短期地域を受験する場合は面接や作文も活用
工夫の仕方は、以下のような例
・中3の内容からの出題は地域中学校の学習範囲を踏まえ適切な範囲となるよう調整
・(学習範囲に差があるので)問題を複数から選択できるようにする。
・休校が長期化した地域の受験生が長期化しなかった地域の学校を受験する場合、面接や作文など学力試験以外の方法も用いる。
で、最後に小学校や中学校の入学者選抜についても同じような工夫を講じてくださいと書いています。
5 小学校や中学校等の入学者選抜についても、当該入学者選抜において該当がある場合には、上記1から4までに準じた工夫を講じていただくことが望ましいこと。
中学校受験も工夫をすることが望ましいとはっきり書いてありますね。
全体的に文科省は実務のことは度返ししていろいろ言っているなぁとは思いますが、これを自治体、学校がどう受験に落とし込むかはそれぞれの学校次第で、濃淡がでると思います。公立高校とかはかなり今回の通達を配慮したものになりそうです。
中学受験については、国立・公立一貫は特にですが、私立中学の入試も若干傾向が変わるかもしれません。具体的には小学校の6年後半で習う内容、社会でいえば、近代史、公民分野の比率が下がるとか。作文などを使った評価とか。どちらかというと範囲は狭く、内容も深くなりすぎない、といったものが予想されます。また試験内容以外にも日程変更や分散して入試を行うなどさまざまな可能性があります。ただし、これらは今いろいろ考えても仕方がないので、そういう流れがあるんだなぁぐらいに思っていればいいです。
今やっている受験勉強を変える必要はないですが、文科省からの通達や中学受験以外の高校受験、大学受験の推薦入試、AO入試の状況などもチェックしておきたいところです。塾からもなんらかの指導があるかもしれません。なお、この手の情報確認を子供にさせてはいけません。これは親の仕事です。
最後にですが、コロナ騒動による学びの変化や受験への影響、9月入学など教育問題自体が時事問題として切り取られて出題される可能性もあると思っています。
お読みいただきありがとうございました。よろしければ、応援クリックをお願いします。
・ZOOMオンライン授業についてのリンク