今日は2020年入試問題の紹介です。『人工知能が人間を超えるか』がテーマです。鷗友学園受ける人は大事な過去問の1つになりますので今回はスルーしたほうがいいかもしれないです。では、
2020年社会大問[7]
AIとは、膨大なデータをもとにコンピュータが 状 況 に応じて自ら判断
をする最先端の技術です。私たちの身近なところでも既に実用化が進んでいます。例えば医療の現場です。病気や異常がないかを見つけるため、膨大な数の画像診断をすることがあります。この作業を人間が行うと、どうしても[ A ]ということが起こり得るので、AIを利用することで、高い成果を上げている例もあります。
このようにAIが人間に取って代わることがありうる、といわれています。
(1)文中の[ A ]にあてはまる内容を答えなさい。
(2)「シンギュラリティ」という言葉があります。AIが人間の知能を超えるとされる転換点のことです。この到来を2045年と予想している人もいる一方で、「シンギュラリティ」は起こらないという人もいます。
「シンギュラリティ」は起こらないと考える人は、なぜ、そのように考えるのでしょうか。AIにとって不得意であり、人間にとって得意だと思われることに触れながら、答えなさい。
これ社会の問題です、AIは頻出分野らしいのですが、私は面白いと感じました。国語や理科の問題にも見えてきます。ただ社会なんですよね。どの科目かによっても多少回答の書き方が変わるかもしれません。受験生みんな同じ条件で、その場で考えて書くタイプの問題です。社会というと地理・歴史・公民の暗記が中心となりますが、実際の入試ではこのようにその場で考えるタイプの問題も多いので、過去問などで慣れていきましょう。
では回答を考えてみます。
(1)は問題ないと思います。問題は(2)です。難易度的にはどうでしょうか。私の個人的意見ですが、この問題は難しく考えてはいけません。その他の問題との兼ね合いになりますが、短時間でそれっぽい答えを自信を持って書くのが大事だと思います。それっぽい答えというのがポイントです。
これ実は学校側が作成した模範回答があります。「学校側が」というところがもっとも大事です。入学試験の解答は学校側が出したものかそれ以外かは必ず確認してください。学校側が模範回答を発表しない場合は、塾や出版社が準備したものが回答として記載されます。出版社が準備したものは間違っている可能性が結構ありますので、注意してください。学校側が発表した解答が一番正しいのです。
以下、学校側の解答
(1) (病気や異常を)見落としてしまう
(2) AIは,情報を累積し確率に基づき行動を選択するため,予想外のできごとへの対応が不得意であるが,人間は,何もないところから創造することや考えることが得意である。そのため,シンギュラリティはおこらないと考える。
これで満点です、学校側の答えですから。学校側の解答がないと、声の研究社などの出版社や塾発表のものが解答になりますが、どんな解答でも「学校発表のものが絶対」ということを覚えておいてください。その他のものは誤答も結構あったりします。
(2)ですが、AIが得意なこと、人間が得意なことを考えて、説明しやすい形にまとめてかいたらそれなりに点数はもらえると思います。解答のようにAIと人間を対比して書いておくといいと思います。
・AIが得意なこと→膨大な数の画像診断、データから統計的な処理、記憶力・計算力
→AIは何でもできるわけではなく、突き詰めると、膨大なデータの記憶力と計算力。
・人間が得意なこと→感情の表現、目標や意思をもっての行動、想像力・思考力
→おおざっぱにいうと統計的な処理がしにくいもの、感覚的なものは人間が得意。
日能研 シカクいアタマをマルくする。にもありました。
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