東京・神奈川受験まで残り1週間あまりとなりました。
以前にも書いたことがあるのですが、今日は受験勉強の最後の1月に学力が飛躍的に向上することがよくあるという話です。
受験直前一気に学力が向上する『ジグソーパズル効果』
今日のツイート
1月に受験勉強が加速度的に進むことがある
— 中学受験の下書き (@jukenshitagaki) 2022年1月23日
ジグソーパズルを組み上げるるときの感覚に似ている
最初はピースを1つはめるのに時間必要だが、根気よくはめて続けていくと、ある時から慣れと残りピースが減ったことで手順が効率化され、パズルが加速度的に進みだすあの感覚だ
最後まであきらめないこと
これ、ジグソーパズルが組みあがるときのように加速度的に受験勉強が進むということがある、という話。
二月の勝者で
二月の勝者で以下のような場面がありました。
ネタバレになるので詳細は書きませんが、黒木が、「学力は終盤に急激に伸びることがよくある」ことを示しています。
勝手に命名「ジグソーパズル効果」
このように最後の最後に加速度的に学力がつくことを、ワタシが勝手に「ジグソーパズル効果」と呼んでいます。ワタシ用語です。「~現象」のほうがいいかも。ちゃんとした名前があるようにも思いますがよくわからず。今回の記事では勝手に「ジグソーパズル効果」という名前で進めます。すみません。
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大なり小なりジグソーパズル効果に似たことはあります。
『文化祭の出し物、絶対間に合わないと思ったが、最後駆け込みで間に合った』とかですね。どう考えても無理だなぁと思っていたが最後の頑張りでなんとかなったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
今回の内容はこのジグソーパズル効果の解説を思うことにあれやこれや書きます。
ジグソーパズルをつくるときの流れ
・一般人が、何も策を講じずにやると、ピースが全くハマらないまま嫌になってやめてしまいます。
・そこで普通の人は工夫を考えだします。
→直線を持つピースを集め、それで枠を作る。
→似た色のピースを集める。完成図をイメージして色と配置を予想する。
ここまでは普通にやると思います。
→さらに形ごとに分けたり、凸凹の数でわけたりすると、作業効率があがります。
試行錯誤の上、その状況で一番効率的と思う方法を選択してパズルを作っていきます。
まとめると、
・基本的にあらかじめピースを分類する
・ハマる確率の高い順にトライする
ことにより作業が効率化される、
これにプラスして、残りピースが減ってくると、加速度的にピースがはめやすくなります。これがジグソーパズル効果です。
これと同じことが受験勉強にも起きることがよくあります。
中学受験の1月に何故ジグソーパズル効果が起きるか
受験勉強でジグソーパズル効果がおきる理由を考えます。
1.今までの学習により未学習の分野が減っている→勉強しなければいけない範囲、分量が減っていて、ジグソーパズルでいう残りピースが少ない状態になっている。
2.精神的成長による学習効率、集中力の向上→慣れや作業の最適化が進み効率が上がる。男子は顕著で、春先と1月では自己管理能力も全く違います。精神的成長により学習能力が加速します。
3.受験直前による、ゴール(志望校合格)の明確化、集中力の向上→作業効率が向上
4.学習時間に増加→(人によっては学校を休んで)受験勉強に起きているほぼすべての時間を使っている。
5.今まで蓄えてきた知識が点→線→面と論理的に結びつき定着度、理解度が向上→知識が頭の中で整理される、頭に入れた知識が取り出しやすくなります。
散らかった部屋が片付けられてくるイメージに近い
6.いい意味で割り切りができる→最後は出る可能性の少ないところを切り落とし、出そうな範囲に学習を集中させます。学習範囲の絞り込みで時間効率の最適化につながります。
7.学習に対する試行錯誤が適切、かつ効率的→2.ににていますが、学習スタイルの確立
ざっくりまとめると、①残り学習量自体の減少、②インプットアウトプットの効率化、③学習時間、集中力の向上、④目標に特化した学習の絞り込み、とかですね。
科目ごとのジグソーパズル効果
以下、完全に私の個人的な印象です。科目ごとでも違いがあります。また個人ごと状況ごとにも違いはあると思います。
国語
ちょっと弱い。ゆるやかというか、間違いがなだらかに減ってくる感じ。漢字、知識系は系統立てて暗記できる。同音異義語、関連語の整理などが脳内でできてくる。
算数
対応できる問題の幅が増える。複数の解法がぱっと頭に浮かぶ。応用力がつく。計算が最適化される、問題を解くスピードが上がる。人によっては計算ミスが減ってくる。(計算ミスが多い人は、プロセス最適化でミスが減ってくると点数が安定する)
理科と社会
この2科目は似ていていて、暗記のもの知識が定着、知識が単なるデータというより背景、理由など論理的に整理できてくる。知識どうしが結びついて、頭の中で再構築される。新しい知識が入りやすくなるし、今までの知識の定着度と理解度が深まる。知識が増えると選択肢の間違い選択肢を消しやすくなるので、正答率が上がる。
その他
- あきらめないこと、学習に対して能動的なことが大切→当たり前すぎますが、志望校に受かりたい、というのが明確なほうが学習はすすみます。
- 統計的なデータはもってないですが、最後の追い込みは男子のほうが伸びると言われています。ブログなどを見ているとその傾向が見えます。
- この時期模試がないため、学力がどこまで伸びているのかわからない→本人でさえもよくわかってないことがある。12月模試偏差値57。2月に61の学校に見事合格。ただ実力は65まで伸びていることがある。それを測る手段がないだけで。
- ジグソーパズル効果が発生しているときは、ゾーンと同じ→妨げることなく、できる限り伸ばすのが良いのではないか。遠慮(?)はいらない。
- ジグソーパズル効果はその前段階の試行錯誤があってかるからこその効率化→学力向上。一つ一つ根気よくパズルを埋めていくことが大事、基本学習、継続学習を軽視してはいけない。
さいごに
受験直前だけでなく、目標のテストの直前や学習単元のまとめのときに同じような伸びることがあります。基本的にはこの効果が起こり始めたらとことん伸ばすのが良いと思います。
今日で日曜講座も最後という人も多かったと思います。ピリピリムードはあるとは思いますが、リラックスできる雰囲気を出したいものです。
さいごの最後
このジグソーパズル現象に似た2つの現象をあげておきます。ジグソーパズル効果はプラトー効果(これは一般用語)のスゴい版だと考えています。
ゾーン
極度の集中状態でより高パフォーマンスをたたき出す
プラトー効果
スポーツ、学習などはトレーニングとパフォーマンスは比例ではなく、成長期と停滞期を繰り返しながら力がついていくという考え方。停滞期は必ずやってくるので、次の飛躍に向けて地道にトレーニングし続けることが大切。
以下の記事下のほうに[プラトー]効果の説明があります。
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