中学受験の下書き

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【中学受験】志望校判定サピックスオープンの心構え・信頼度・注意点【いよいよ明日】

 明日6月7日第2回サピックス志望校判定サピックスオープンがあります。前回は自宅受験でしたので、家で集中できなかったかな?とか、良くても信用できなさそうとか、なんか落ち着きの悪いテストでした。実際、自宅受験というのは集中力を発揮しにくいものです。今回は自宅受験ではなく、久しぶりの校舎受験になりますから実力をより反映したものになりそうです。受験の本番も基本、自宅ではないですから、校舎なり外部で受験したほうが良い本番に近い雰囲気にはなりそう。

志望校判定サピックスオープンについて

 今回は志望校判定サピックスオープンについて、いくつか書いていきたいと思います。サピックスの模試は微妙に名前が違っているので混乱しやすいです。

5年 8月11月  志望校診断サピックスオープン
6年 4月6月   志望校判定サピックスオープン
6年 9月~12月 合格力判定サピックスオープン
6年 9月~12月 学校別サピックスオープン

今回行われる、「志望校判定サピックスオープン」は、9月からの合格力判定サピックスオープンにつながっていく模試で、特定の学校の出題傾向や難易度を想定するのではなく、一般的な問題と解答形式により総合的な志望校判定ができるという特徴があります。四谷の合不合判定テストなど他塾にも同じような総合模試はありますが、サピックスのものは、難易度が高く、母集団の学力が高いため偏差値は低くでるという特徴があります。

全部で約5時間の長丁場で、かなりハードな試験です。実際の入学試験でこれほどの時間の試験はまずありません。今回受験するときは、後半に体力的に問題なかったか、テストに集中力できたかお子さんに直接を行ってください。

 2月1~3日に午後入試も検討されている人は、1日で午前→午後の入試をこなす必要があるので、今回の長丁場の試験は、予行練習にもなります。

 体力面でも負荷というのは、パフォーマンスに影響がでるし、人によって適応能力が全く違うのでよく確認しておくべきです。「根性で乗り切る!」とかそういうことを言う人がいますが、体力的なものを精神論で片付けてはいけません。

判定できる志望校と試験後のスケジュール

・志望校は10校

・志望順 第一志望~第四志望

 2月1日~3日の午前入試は同日程の学校を重複して選択できません。

・自由選択 志望順で選んだ学校以外の6校

マイページに答案用紙、成績を公開
・採点前答案公開日 6月8日(月) 15:00
・採点後答案・成績速報公開日 6月15日(月) 15:00

 

A問題・B問題について

各科目ともに、A問題・B問題という2種類の問題から成り立ちます。

・A問題:知識の定着度を測る問題
・B問題:思考力、記述力を問い、応用・発展レベルの問題も含まれる。
2タイプの問題がある。

この時期はA問題が取れているかが大事です。B問題の学習が十分でなくが点が取れていないくても、A問題が取れていれば今後の成績がぐんと伸びてくる可能性十分です。
A問題のデキがB問題より大きく下回っている場合は原因を分析してみましょう。
ミスが多いタイプ、基礎をおろそかにするタイプかもしれません。A問題の弱点をほったらかしにすると、秋口から成績が伸びにくくなります。A問題が苦手な人は今振り返りをしておきましょう。必ずです。

B問題はできるに越したことは無いですが、できなかったとしても落ち込む必要はまったくありません。これから勉強を積み重ねていくことで必ず対応ができます。何度もいいますが、まずはA問題です。 

志望校判定サピックスオープンは模試の信頼度(=精度)はどうなの?

志望校判定サピックスオープン、合格力判定サピックスオープンは模試としての精度(実際の入試合否との相関性)は高いといえば高いですが、低いといえば低いです。なんともキレが悪い言葉で申し訳ありませんが…

合否の追跡調査から、統計的に合格可能性が〇〇%と出てはいませうが、あくまでも統計的な話であなたのお子さんがどうなるかは誰にもわかりません、気にしすぎはよくないと思います。

信頼度は高いといえば高い?

だいたい以下のような理由でしょうか。

・上位校受験者が多いサピックス生が中心となるテスト、上位校志望なら、実際の試験とも母集団が近い。
・A問題、B問題の比率で判定するため、実際の試験の傾向に比較的近い判定が行われる。
・今のαトップ層はそのまま最後までトップ層を維持する可能性が経験則的に高い。
・たしかに今後の順位の入れ替わりはあるが、入試が終わってみると、志望校判定・合格力判定サピックスオープンの合格可能性は、実際の合否の結果に割と(例外は当然あるが)近い感覚がある。

信頼度は低いといえば低い

こちらにも理由があります。

・αであってもごく一部のトップ以外は、6月の成績は2月までの間にいくらでも変わる、今後ズルズル後退していく人、しり上がりに成績を上げてくる人そういう「勢い」的な影響のほうが合否に影響する。しり上がりに上げてくる人は合格率が高いように見える。

・上にも重なるが、受験するのは小学生身体的成長、精神的成長もそれぞれ違うので学力は日に日に変化する。天王山と言われる夏より前の試験は特に当てにならない。
・良い成績でも悪い成績でもさほど関係ない、実際の試験問題は学校別に問題傾向も時間もなにからなにまで違う。
・志望校別サピックスオープンや過去問のほうが精度(=合否の相関性)がはるかに高い。そもそも学校別でもない模試での高得点自体にさほど意味がない、とする人もいる。行きたいのは〇〇中学であって「サピックス中学」を受験するわけではない。

合格可能性の気にしすぎはよくない

結果、合格可能性がよくなくてもあまり気にする必要はありません。本当に行きたい志望校ならば、今回成績が悪かったからという理由で志望校を変えるのはおすすめしません。日々の積み重ね学習を続けることです。

 

現状の立ち位置を知ることが大事

志望校もまだ固まっていない人が多いと思いますが、最終的には、2月の段階で合格最低点を上回る、合格圏内にいることが大事です。現時点ではどうか、入っているのか、入っていないならどのぐらいの距離があるのか?
それを意識することが大事です。あと〇〇人抜けば、合格が見えてくる、算数であと〇…、理科で〇…ぐらい上乗せすれば… いった漠然とした見通しでもかまいません。

合格可能性という結果にこだわる必要はないと言いましたが、現状の苦手分野やA問題が出来ていない、など分野ごとの学習到達度は分析するようにしてください。まず(目標までの距離があったにせよ)そういった立ち位置を知ることから。

記述式では部分点を狙う

わかっているか、わかっていないかの2択ではなく、わかってないけど、部分点を取る、逆にわかっているけど減点させるというケースがあります。まずは満点にこしたことはないですが、0点を避ける→部分点を取りに行く感覚を身につけましょう。問われている設問におけるキーワード、要点だけでも押さえてれていると部分点に持ち込めることが多いです。

実は親の試験でもある

子供の成績によって、親がどのようなリアクションをするのか、テスト後は、親の試験でもあると考えましょう。

 一喜一憂するな、ということがいろんなところで書かれていますが、ワタシは自分の経験から一喜一憂しないなんて無理でしたね。一喜一憂しすぎない、次にどう結び付けるのか、が大事だと思います。
 結果が良かったら一緒に喜んでいいと思います。それで調子に乗って勉強しなくなる、なめてかかるとかはダメですが。成果が出たんだ!と一緒に喜ぶほうがいいと思うんですけどね。
 一般的に母親は父親より一喜一憂しがちなところがありますので、意識はしたほうがいいと思いますけど。

 結果が悪かった場合は、いろんなスタンスが考えられますが、最悪なのが、悪い成績に対して感情的に怒ることですね。気を付けていても悪い流れになります。

 出来が悪かったとしたら、それに対して「やることがわかってよかった!」「いい振り返りの材料が手に入った」「全く問題なし、復習のやりがいがあっていいじゃないか!」というスタンスがいいですね。秋以降なら、「これが本番じゃなくて良かった!むしろツイている!!」ですね。

テストは立ち位置を知ること、理解できていないところをあぶり出すためのモノですから。ポジティブな声掛けはとても大事だと思います。といってもそれぞれ考え方がありますので、自分のスタンスや考え方に近い人のを参考にするといいと思いますけどね。

重複になりますが、鉄則は、「悪い成績で怒ってはいけない」ということですね。

模試は、親としてどう子供に接することができるか?という親の模試と思います。

 

6/7実施済の第2回志望校判定サピックスオープンの平均点・難易度予想・SNS動向まとめを行っています。下の記事ですので、こちらもお読みください。


少し長くなりましたが、今回はここまで。

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