藤村女子中が2月1日に新入試「ナゾ解き入試」を行うと学校HPで発表しちょっとした話題となっていまず。問題作成はリアル脱出ゲームを手がける株式会社SCRAPで、同社のHPでも同時に発表されています。「ナゾ解き」という昨今の流行を取り入れた形ではありますが、また新しいタイプの適性検査が出てきたと言えます。
リアル脱出ゲームのSCRAPが遂に「ナゾ解き入試」を制作！2021年2月1日藤村女子中学校入試にて実施決定！｜株式会社SCRAPのプレスリリース
ざっくりまとめると
・既存の科目だけでは測ることが難しい力を評価できる、「謎解き」を中心とした新しい入試形式を藤村女子中学入試で行う【2月1日午前】、問題作成は脱出ゲームを手がけるSCRAP。
入試内容は大きく２つ
①国語・算数・社会・理科の内容に即した全10問の謎を解く「謎検型」→考察力・発想力を測る
②グループで45分程度の謎解きを行う「脱出ゲーム型」→行動力・会話力、洞察力などを測る
以下は深掘り
藤村女子中募集要項
■試験日時
2021年2月1日（月）
8時30分点呼
■募集コース
特進コース
■応募資格
2021年3月 小学校卒業見込みの者
■出願方法
インターネット出願（2021年1月10日（日）~1月31日（日）まで）
■受験料
20,000円
■試験内容
・謎検型（15分）
・脱出ゲーム型（45分）
※試験所要時間は90分となります。
■結果発表
2021年2月1日（月）14:00〜
■入学手続き
2021年2月6日（土）まで
藤村女子中の狙いは？
もちろん、プレス記事にある通り既存の試験では測れない力、たとえばナゾ解きから、問題解決能力などを見たいという狙いもあるとは思いますが、既存の入試を敬遠していた層、中学受験への準備に出遅れた受験生へのアプローチという狙いもあると思います。受験生の幅を広げる一環かと。あと「なにかしら話題になれば」という話題作りの面もありそうです。
受験生は殺到するの？
今回のナゾ解き入試は2月1日午前のみと限定的な導入で、通常入試と自己実現入試、自己表現入試から選択可能な１つです。新規の入試形式で将来的な受験生増を期待するもので、最初、受験生はあまり多くはならないと考えられます。
落とすための入試ではなく集めるための入試
藤村女子は歴史ある学校で（特に高校は）スポーツで大きな実績を上げている学校です。しかし中学入試を見ると２次募集を頻繁に行っており受験生が殺到している学校というわけではありません。本入試も受験生を積極的に落とすという入試にはならないと考えられます。
今後の中学入試の主流になる？
面白い入試だとは思いますが、現時点では入試の適性検査の一つ、多様性のある入試の中の一つという位置づけだと思います。この「ナゾ解き入試」だったら受験してみようか、という層がどれだけでるかの推測は難しいですが、あまり多くはならないと予想しています。
気になるところは？
ナゾ解きというより、②にあったグループで脱出ゲームを行い、その中での立ち振る舞いを見るというのは、就職のグループディスカッションとも似ていて面白いですね。
既存の入試とは異なり、新しい層の受験生を開拓することにはなりますが、
・受験への対策方法が今の段階でははっきりしないこと。
・サンプル問題が発表されていないこと
がひっかかります。受験の詳細は学校説明会等で明らかになってくると思います。
藤村女子中の募集要項を見ると1日午前の通常入試とナゾ解き入試が同じ時間帯で行われますが、ナゾ解き入試の方だけ「出願シート」（詳細不明）なるものを事前提出する必要がありますので、出願時にどちらの入試で受験するのかを決めるのではないかと思います。
さいごに
今回は「ナゾ解き入試」を行うというだけの発表でしたが、今後詳細が明らかになってくると思います。現時点では話題先行の面があり、中学入試に影響を及ぼすものではありませんが、入試の多様化、新しい入試の一つとして注目したいところです。
今回はここまで。
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